さくらは君と僕と思い出を結ぶもの

呂兎来 弥欷助(呂彪 弥欷助)

巡る季節にふと立ち止まる

春になったね

お花見しよう

君はそう言った


何年たっても

春になると思い出すんだ

あのときの君の笑顔を


そして

もう

行こうと言えないことも


一度でも

行こうと返事をして

君と満開の桜を見ればよかったな

散りゆく花びらもきれいだねと言い合えればよかったな


春になると思い出すんだ

深い深い後悔を

春になると思い出すんだ

大好きだった君のことを



取り戻せない日々を迎えて

思い出したんだ

子どものときの純粋な気持ちを

大人になってから忘れていたんだ

一部の心をなくしていたんだ



深い深い後悔を胸にして

取り戻した一部の心


ありがとう




思い出す君は

いつでも楽しそうで

幸せに笑っていて

春がとてもよく似合う


君はやさしくてあたたかい色がよく似合う



こんな風に毎年思い出させるなんて

なんだかずるいな



春の終わりを告げる若葉の成長は

巡る季節が確かに回っていると示す



また来年会えるじゃないか


君がそう言ってニッと笑っているようだ



ああ

また来年も君のことを

深く深く思いだそう

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