現実で不登校になっているユウコに対して、クラスのみんながチャットで明るく迎えている場面が、私は良いと思いました。
現実でそういう場面になると、やはり同級生は明るく迎えたい気持ちはあっても、少し戸惑ったりするかと思います。相手の文章を見てから、少し考える時間がある文字のやりとりだからこそ、こんな風にみんなが明るく迎えられたのだと、私は考えました。
顔が見えないから心が通わない、というトモヤのような考え方もあるかでしょう。しかし顔が見えたからといって、心の底では何を考えているか分からないというのは、現実もネットも同じなので、表面上だけでも優しく見えるネットのやりとりが合っている、という人もいて当然だろうと思いました。
ユウコがなぜ消えたのか、これからも楽しみに読ませていただきます。

犯人の語りから始まる推理ものは、ちょっと珍しくて面白いと思います。
この人物の言動が、推理のヒントになるのではないかと考えて、注意深くしっかりと読ませてもらいました。
現代社会への問題提起のような思考もありそうなので、この人物がなぜ事件を起こすことになったのか、どんな人物なのかが、とても気になる導入だと思いました。