第9話 ハンシュの町
ハンシュの町まで、あと1日の距離まで辿り着いていたのだが、
此処まで遣ってきて、町の近くで野党に襲われるとは予想だに
してもいなかった。完全な油断であったのじゃ!
被害は別に対した事は無かったのじゃが、エリーカが軽い怪我
[膝を擦り剥く]をしてしまった事に、ハイエルフ達が激怒して
しまい、拙者やエリーカの言う事さえ聞かなくなっていた!
完全に頭に血が上ってる状態であったのじやな!
捕らえた野党をボコボコに拷問して、野党の
そのままの勢いで、走り出したのじゃな!止める暇さえなかったからの!
目にも止まらぬとは、この事かもしれぬの!そして、こやつ等の移動が、
物凄く早かったのに驚かされた!
木の上を走って移動してるから、地上から追ったのでは追いつかぬ!
まさに忍者まさりであるの!流石は安心院忍軍が嫁に貰っただけはある!
忍軍も遅れを取ってない、同等以上の移動速度で、移動しておるわ!
ハイエルフは、忍軍と一緒に諜報・間者・工作等をさせた方が、合って
いそうだな!五郎丸が頭で、ハイエルフを纏めさせたら、物凄い戦力に
なるであろうな。
拙者もラウノと一緒に空を駆けながら進んでいる。エリーカの護衛には
残りのハイエルフが500人も付いているから、心配はないであろう?
どこぞの軍団でも来ない限りは、安全じゃからの!
そうこうしてる内に、野党の塒が見えて来たわい!もう塒の入り口を
制圧してるではないか、早すぎるじゃろうが!拙者にも残してて欲しい
のだが、頭に血が上ってる集団じゃからの.....無理じゃな!
拙者が塒に足を踏み入れた時には、既に半数以上の野党共の屍が床に
転がっていたのじゃが、容赦がないの.....問答無用で斬り捨てたって
感じじゃな!
洞窟の中は、血と硝煙の臭いで
慣れてないものが、この臭いを嗅いだだけで、吐いてしまうだろうな?
拙者は慣れてるからの、心配は無用じゃぞ!いや寧ろ、この臭いは懐かしく
思い、拙者の血が
んっ!五郎丸の手のものか?
(はっ!五郎丸様配下の
どうしたのじゃ?
(我が義父上殿が、敵の大将首を挙げました。)
そちの義父の名は、何と申す?
(義父上殿の名は、ヘルブラントと申します!)
へるぶらんと殿か!良く遣った、大儀であると伝えよ!
(ありがたきお言葉!義父上殿も喜ばれましょう!)
拙者の出番は、今回は無しじゃったの.....少しだけじゃが寂しいの.....
ラウノ何じゃ?慰めは要らぬぞ?何だその顔は止めよ!止めてくれ!
皆の者、大儀であった!怪我などした者は、早めに手当てをするように!
[戦いの最中に、自分で回復して戦っていたので、問題はありませぬ!]
そうなのか?それならば良し!
≪えい・えい・お~!えい・えい・お~!えい・えい・お~!≫
五郎丸よ!野党共の軍資金を探すのじゃ!
[配下の者を使い、探させています!]
うむ、ならば此処で待つとしよう!
[はっ!]
{待つ事半時・30分}
(茂吉でございます!軍資金並びに捕らえられた子供達を見つけました!)
子供達じゃと?何人いたのじゃ?
[統幸様.....子供達は、どうなされますか?]
(子供達は20人程でござる!)
20人ならハンシュの町まで、連れて行き役人に引き渡そうぞ!
[はっ!
では町に向かうぞ!
≪はっ!≫
......................................................
{ハンシュの町にて}
町の中に878名もの人が、入れる場所が無いので町の外で野宿する
何処の世界でも、千人もの数を受け容れられる場所など無いのからの!
町の外で、野営をしていたら町の住人が、色々な物を売りに来てくれる
から楽でもあるぞ!いちいち探しに行く手間が省けて、知らない町で
動き回らなくても良いのだからの!
次の町までの間に使うであろう、様々な生活道具・食い物・調味料などを
補給できたのは嬉しい事じゃ。
それと、町の役人に近くの場所で、野党の襲撃を受けたので返り討ちにした
事も伝えたのだ。その野党の塒も奇襲して壊滅させ、塒に捕まっていた子供
達を町まで護衛して連れてきた事等を細かく説明して言ったのじゃ。
あの野党共には、何でも賞金が掛けられており、野党を壊滅させた拙者等に
その賞金が払われるそうである!その額は5万ベルクだと聞いておる!
ハイエルフ達が、一方的に狩って行っただけじゃったから、この賞金は拙者
ではなくて、エリーカに渡す事にしたのである!その方がハイエルフ達も
誇らしいだろうからの!
こう見えても拙者は無骨者じゃないのである!気配りも出来る武将であるぞ!
そこら辺の、無骨者と一緒にされると迷惑じゃ!
エリーカよ!起きておるか?
「統幸どうしたの?」
今日のハイエルフ達の活躍で、野党を壊滅させた事に対して報奨金が出たのじゃ!
この報奨金は、エリーカが持っておれ!そしてハイエルフ達の為に使ってやるのじゃぞ!
「それも、そうよね!ありがとう統幸」
なに~気にする出ないわ!拙者は郎党の面倒を見てるに過ぎぬ。
「素直じゃないのね?」
拙者は、素直じゃぞ!何を申すか?
「そうかしらね?統幸は偏屈なだけかもね?」
なんと!拙者が偏屈者じゃと?
「冗談よ!気にしないでよね統幸」
それならば良いのじゃ!
「もう夜も遅いわ!寝ましょう。」
うむ!エリーカよ、ちこう寄れ!
「統幸は、1人で寝るんでしょ?」
≪ドッサ~!≫
{こうして夜が過ぎていった。}
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