第2話人気スポーツ「magicians」

実況「さぁ、間もなく今大会最後の試合が始まります!」

解説「どんな試合になるのか楽しみですね」

実況「そうですね!では改めて、両チームについて解説お願いします」

解説「はい。まず、チームシックスは、六人全員が幼馴染みのチームですね。このチームは連携がとても上手く役割分担もしっかりしている堅いチームです」

実況「仲良し六人組のチームワークが今回もしっかり発揮されれば、対戦相手は勝つのは難しくなりそうですね」

解説「そして、対戦相手のチーム魔女ウィッチですが……」

実況「どうかしたんですか?」

解説「毎試合必ず六人の内半数以上がリタイアしているんですよ」

実況「守りが弱いという事でしょうか」

解説「いえ、恐らくですが……ワザと相手の攻撃に当たっているようなんですよ」

実況「ワザと当たる?数的に不利になるのにですか?」

解説「ええ。そして、興味深いのが毎試合残る選手を一撃で全滅させてるんですよ」

実況「一撃で全滅、ですか」

解説「はい。途轍もない威力の魔法を最後に放って本人以外敵味方関係なく全員を一撃でリタイアさせてるんです」

実況「凄まじい威力ですね」

解説「普通なら一人の魔力マナでは足りず、もっと威力が低いものになるはずなんですよ」

実況「なにか、カラクリがあるという事ですね」

解説「そうですね。どんなカラクリなのか、是非とも知りたいところです」

実況「さて!どんな試合になるのか!試合開始はもうすぐです!」


~チーム魔女選手控室~

「私たちの、いいえ私の悲願がこの試合で叶うのね

 みんな、今日まで協力してくれてありがとうね」

「何言ってんのよ、私たちは好きで貴方に協力してんのよ

 勝手に夢を独り占めしないでよ」

そうよそうよ、と他のチームメイトたちも同意する

「そうなんだ・・・ね。ありがと!」

「それじゃ、いつものやっとく?」

「そうね。みんな、行くよ!」

みんなの顔を見回し、手を正面に突き出し目をつぶる

「我ら魔女の誓いは絶対である!」

「「「「「我らは誓う!」」」」」

「魔女の誇りに!」

「魔女の歴史に!」

「魔女の呪いに!」

「魔女の秘術に!」

「魔女の絆に!」

「魔女の誇りに!」

「「「「「「勝利と栄光を‼‼」」」」」」


試合は開始直後から大波乱が起こった

チーム6は三人二組になりチーム魔女に詰め寄る

チーム魔女の方はリーダーは箒に乗り、もう一人は植物の蔦を魔法で造りそれに乗って上空へ退避、残りの四人がチーム6を迎え撃つ体勢をとる

六対四、三体二の状態でチーム魔女が追い詰められる

チーム6は抜群なチームワークで一人、また一人とチーム魔女を減らしていく

「我ら魔女に勝利を」と最後に満面の笑みで叫ぶチーム魔女の選手たちに、チーム6のメンバーは狂気を感じる

そして地上戦はチーム魔女の四人がリタイアし、チーム6の六人はほぼダメージ無しの状態で生き残った

生き残りのチーム魔女の内、蔦に乗っていた一人がチーム6の元へ急降下し植物の魔法で六人全員を全力で拘束する

全力で拘束するという事は攻撃に出れないという事なのに、この魔女もまた満面の笑みで焦りは見えない

チーム6の面々は何とか脱出しようとするも拘束が強力で抜け出せない


そして、チーム魔女最後の一人が動きだす

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