第23話 遠ざけていた


僕は君を遠ざけてしまった。

初めてだったあんなに嘘がつけない人は。

君の傍ににいると裸になってる様な感覚だった

居心地がいいと言うより気持ちが悪かった。

怖かった。怖いくらいすっぽりとはまってしまっていた。

僕の全てを何一つさらけ出せた人はいなかった。

僕はその気持ち悪さから逃げていた

結果、君を遠ざけた。

後々わかったんだけどあれは「安心感」だったよ。

全てをさらけ出し嘘をつけず裸になれる

君の前では僕は無防備な生き物だったんだ。

それがわかった途端、悲しくて悔しくて死にたくなった。

涙なんか流れなかった

失ってから初めて気づく…

僕はとてつもなく馬鹿なんだな

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