第3話 モンスターに襲われる少女
行ってみるとモンスターに襲われた白い少女がいた。
全身白ずくめで、頭髪も白い。
白いローブを着ているから、魔法を使うプレイヤーなのだろう。
華奢な手には、その推測を補強するように杖が握られていた。
プレイヤーの髪や瞳の色、外見は好みで変えられるし、服などのカラーも自由に決められる。
だが何となく、全身を白で固めているイメージ的にその子は治癒魔法の使い手なんだろうなと思った。
「きゃあ、だ、誰か……」
こんな悲鳴を上げて、モンスターにやられてる子が、攻撃魔法の使い手だなんて想像できなかったのもあるし。
「助けて……」
さて、僕はどうしようかなと思う。
少女は見間違い様がなくモンスターに襲われている。
あれはオークだろうか。
手に持った武器を振り回して、少女を追い立てている。
雑魚モンスターデータの分際だというのに、その表情からは弱いものをいたぶる時に見える嗜虐的な色がチラホラ。
そういうのは、好きじゃないな。
はぁー、やれやれ。
少女の視線があった。
助けてと言っている
僕は仕方なくその場から走り出して、弱い獲物に夢中になっているオークに剣を叩きつけた。
「よっ」
スキルを発動する間もない。
一撃。
現在最前線フィールドでバリバリ活躍してる攻略連中程じゃないけど、こっちもそれなりにレベルは上げてあるんで。
オークは断末魔を放ちながら、ポリゴンの欠片となってその場で消滅していった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます