第2話〜勇者が知っているユナと知らないユナ

 勇者は、ユナに言われた事を思い出しユナを追いかけた。しかし、追いかけた先にはユナはすでに居なかったのだ。

だが、勇者は諦めずに村をしらみつぶしに探し回ったのです。ですが、いくら探してもユナは見つけられず、諦めようとしたその時、村を出て行くユナの声が聞こえてきたのです。

 勇者は目にとまらぬ速さでユナの元に行きこう言い放ちました。


「ユナ! 僕が勇者だ! 僕が勇者アストだ! だけど、今は性転換してしまっていて、今だけは、勇者アスカだ!」


すると、ユナは...


「あー、貴女は! やっぱり貴女が勇者様だったのですね。ん? 性転換?? 私は貴女とは初対面ですので、貴女が性転換しているかどうかはよく分かりません。が、共に魔王討伐の旅に出かけましょう! 勇者様!」


こうして、勇者アスカ(アスト)と、ユナの冒険の旅、もとい魔王討伐の旅が始まったのです。


 旅の途中、勇者アスカは、お腹が空いて、


「腹が減って動けない〜...」


と、だだをこねはじめたのです。すると、ユナが、


「仕方ないですね〜、お昼としましょうか。」


と言い、ユナがスタリ村で作ったという。サンドイッチを食べた。が、しかし、そのサンドイッチは、もの凄く不味く、とても、勇者アスカが知っているユナが作るものとは程遠い物でした。そして、狩りも出来ず、洗い物も出来ず、つまり家事全般が出来なかったのです。だが、生前のユナとはうって変わって、戦闘能力は高く、魔力量も桁違いに多かったのだ。


ともあれ、勇者アスカとユナはスタリ村の隣にある、多数の冒険者が集う国であり、この世界の三大都市とも呼ばれている。エリグリスト王国の城壁までやってきたのでした。


次回!!え!?まさかの城壁内に入れない?(前編)

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