第111話 何かしら付いてきました? (43)
「ううう……それにしても、薄暗くて汚い廊下ですね……」
”わらわ“ は、そんな事を一人呟きながら歩いているのですが。もう本当にと、いった感じで愚痴が出そうですね。
実はですね、先程までは、下の部屋にて町長達と話しをしていた “わらわ” なのですが、
上りきると "わらわ" は辺りを見渡しました──それで自分自身の目に映る光景をみて漏らした言葉が、先程 "わらわ" が述べた独り言の台詞なのですよ。
と、まあ、本当に廊下の壁は板を張っているだけで──この廊下自体も窓も無く日が当たらないせいか。所処も古くなりカビが生えて腐りかけている箇所も多々ありようですから。
"わらわ" 自身が見ても、とても衛生的な場所ではないように思われますね。
まあ、そんな、不衛生な場所で
う~ん、さてさて、"わらわ" の大事な "あの人" は、いったいどの部屋にいるのでしょうか?
"わらわ" は廊下に沿って部屋を確認してみたのですが、左右に五つずつの部屋があるようですね。
と、いう事ですから、手前から一つずつ丁寧に部屋開けて確認をしていきますよ。
では先ずは手前から!
〈ギィ、ィィィィィィ、ガシャァァァン!〉
「……ん? だ、誰も居ないようですね……」
まあ、またまた、独り言を述べた "わらわ" ですが。う~ん、どうもこの部屋には "わらわ" の大事な "あの人”は居ないようですね。
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