第14話 前世からの女性? (14)
俺はさ、こんな感じで、作り笑いをしながら女神様に訊ねたのだよ。
でもね、彼女は相変わら憤怒……。自身の身体を『プルプル』と震わせながら、怒りをあらわにしているのだ。
でッ、その後も俺に、怒りをあらわにした状態……。自身の声色もやはり『プルプル』と、震わせながら。
「だ、誰が、ア、アフロディーテですって……」
まあ、せっかくの美貌……。
それも年齢不詳のようえんな美魔女仕様の女神様なのに……。
それこそ、妖怪鬼婆?
女神様自身の額に青筋を立てながら、俺に物申してきた!
それも相変わらずプルプル……女神様自身の顔をひきつらせながらだよ。
だからね、俺は彼女──何故そんなにも憤怒しているのと思うじゃない?
俺が憤怒して女神様に怒号を放っつもりでいたのにね。もうそれ所ではないんだよ。
俺の目の前には、美の女神様ではなくて、鬼婆が仁王立ちをしているのだから……。
でもさ、俺は美の女神様の容姿を凝視して思うのだよ?
女神様、頼むから鬼婆のような形相は辞めよう。
それに世に名高い、美の女神アフロディーテ様なのだから、ニコニコ微笑んでいようよ。
そうすれば世の男性達は、彼女の美しさと、フェロモンから出る媚薬とで、コロコロ、トロ~ンとしてしまい。
その場に皆ヘロヘロと幸せそうな顔して倒れこんでしまうと思うから……。
と、言うか? 皆なっている……。
思わずぷぅ~と、口から吐きだしそうなぐらいの笑いがこみ上げるよ、俺自身は──。
だって、先程からの彼女のクシャクシャな泣き顔とか、今の憤怒した鬼婆仕様の顔でさえもね。野次馬の男達がこの場に慌てて集まりスマートフォンで写メや動画の撮影をしている。
でッ、その都度、この場で倒れ、カエルのように仰向け──。
そして良く確認をすると、皆は口から泡を吐いて痙攣しながら『ピクピク』と、倒れている。
まあ、そんな状態の屍が俺と女神様の周りに多々転がっているのだよ。
でもね、懲りないというか?
アリやハエが落ちている甘いお菓子などにキリがないぐらい集るのと一緒で──。
次から次へと美の女神……。
まあ、美魔女仕様の女神様のまわりに次から次へとスマートフォンを片手に持った男達が集るのだよ。
自ら屍になるために……。
だから俺自身も本当に困ったなぁ~と、思いながら周りを凝視しているよ。
それにさ? 動画の題と内容が、これまた凄いんだよ!
と、言うか? 俺の事を馬鹿にしていると、思うような題なのだよ。
だって、現在版のリアル美女と野獣とか記載しているのだ。
だからね、俺、こいつら屍になっても仕方がないか? とも思ったのだよ。
でもね、本当にキリがないよ……。
まあ、次から次へとアリやハエように沸いてくる男達……。
でも、そんな男達ばかり見てても仕方がないから、俺はまた女神様に尋ねてみようと思う?
俺に対して、何で憤怒しているのか?
う~ん、俺って、美の女神様が気に障る言葉を何か漏らしたっけ~?
まあ、その辺りを訊ねてみるか?
あああ、それと? 先程俺に何かを嘆願していたが?
それって何? それと、俺自身にどうして欲しいのか訊ねてみるか?
まあ、先程女神様の泣きながらの台詞だったので、俺自身も彼女が何を言いたいのか、全然理解が出来なかったからね。
う~ん、でも、彼女の今の様子を凝視してみると──。
憤怒している様子だから、本当に尋ねても大丈夫なのかな? と、ついつい思ってしまった。
◇◇◇◇◇
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます