第13話
第13話 はじめてのアルバイト
伝えた通りに城波神社に現れた鍵瓜と坂上の2人だったが…
「今日仕事が入った!?どうするのよ、帰ってもらう?」
「仕方ないじゃない…神様たちは気まぐれなのよ…」
「なんか大変そうだけど、俺たち明日でもいいですよ?」
「…いや、せっかく来てもらったのにそう言うわけには…」
「とりあえず、中に入ってもらう?」
「そうね…」
そうして霧子、奈美、鍵瓜、坂上の4人は神社の地下へと進んで行った。
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「なるほど、そう言うわけか、よし仕事の説明は私が請け負う。ちょうど頼みたい仕事もあったし。今日は金谷くん、原墨くん、天海ちゃんもここに来て遊んでるし…3人をを連れて行って来てくれないか?」
「あ、ありがとうございます!イレズマ様」
「私も実質初仕事になるね…というか部室みたいな扱いになってるけどいいの?」
「私は全く構わんよ、君たちのやってることに対してならそれくらいの恩恵があってもバチは当たらないさ。神様が保障しよう」
「それは強力な保障ですね…」
「では行って来ます。…悪いけど2人ともイレズマ様によく説明してもらってください」
「お、おう」
「本当に神様なんているんですねえ…」
奈美はもう慣れたものだがよく考えれば2人にとって驚きであることは間違いなかった。
「それじゃ、2人ともできれば今日中に憑き神も決めちゃおう、こっちに来てくれ」
イレズマと2人を後にして奈美たちは金谷らを迎えに行った。
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「ついに仕事か!誰を殴ればいいんだ?」
すっかり奈美たちの前では猫をかぶるのをやめた愛羅が血気盛んに叫ぶが
「今日は〇〇県の川に行って御供物を神様にお渡しする仕事よ。殴り合いはなし」
「なんだよつまんねえ…って」
「〇〇県って新幹線でも使うのか?」
ここからかなり離れた県の名前を出された原墨が驚いて尋ねた
「ううん、私たちは日本という地域の担当で、その仕事を円滑に進めるために各地域の神社ならばここからすぐに転送できる仕組みができてるから安心して」
「神秘的な話題の中に急にハイテクな話が出て来たな」
「そのシステムを作ったのは創作の神様だから、結局は神様のおかげなんだけどね…、じゃあ準備が出来次第出発します、念のため、遅くなるかもしれないから『身代人形』に血を入れておいていきましょう」
「「「「はーい」」」」
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「…ふむふむ、ありがとうでは君は部屋の外で待っててくれるかな?次に憑き神を選ぶから…希望とかはあるかい?」
「そうですね…面白いやつがいいですねえ」
「不敵だなあ。よし、わかったでは先に行っててくれ」
そう言って1人の男が部屋を出た。
「さてと…」
そう言ってイレズマは残った男に向かって指を振った
「うっわ!…いきなり見えるようになった…」
「やっぱりか…今の今まで私の姿さえ見えなかったのによくそんな堂々としていられたねえ」
「すみません…見えない、ということは向いてませんかねえ」
「そうだなあ…現に私が無理矢理眼に力をぶち込んで私が見えているわけだしなあ…嘘だろ…異界適正度…0だって?」
「うわぁ…なんだかショックですけど…無理なら無理でいいです。すみませんお邪魔して」
「まあ待ちたまえ、貴重な志願者だ、正直1人でも多く仲間が欲しいのが現状だ。ふむ…あのバカ女か、先生ならあるいは…荒療治になるが…それでもやってもらえるかい?」
「ええ、お手伝いできるならなんだぅえやりますよ」
「…怖いくらいに殊勝な心がけ感謝する…ちなみに一応希望も聞いておこう」
「そうですね…死なない神様をお願いいたします」
「ふむ…計ったようにピンポイントだな…では行こう」
そう言って2人は部屋を出た。
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