第808話 佳代の発明

 もう、真琴君は全然帰ってこない。


忙しいのは、わかっているけど少しは帰って来なさいよね。


・・・・・・船だから時間がかかるからか・・・・・・。

飛行機があれば日帰りも出来るのだろうけど・・・・・・。


ん?真琴君からの知らせ?


え?なによ、このパクタレバイク。

(パクタレ=茨城弁で『壊れた』や『不完全な』の意味)


これをまともにしろって、私が一から作り直したほうが早いわよ。


え?毎年、夏、琵琶湖で行われていた人力飛行機みたいなの作れないかって?


もう、私に頼むときには『作れないか?』じゃなく作れって命じれば良いのに。


そんな物、私の手にかかれば、すぐよすぐ。


幸い手先が器用な職人は多いから竹細工の容量で軽い骨格、翼には和紙を貼って・・・・・・防水性を良くするのにこんにゃくを塗ればOKね、エンジンは燃料はエタノールにでもしたほうが今後のために良さそうね。


オーストラリアからボーキサイトを取り寄せてと、アルミを精製してエンジンにと・・・・・・。


あら、良い具合のエンジン出来たじゃない。


これをバイクにも飛行機にも取り付けて・・・・・・。


ふふふふふっ、また驚くかしら。


「アセナちゃん、オルショリャちゃん、ミライアちゃん、ちょっと神産

かみむ

の事、頼むわね」

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