雨から逃げて追いかけて
ポツポツと雨が降りだした
進む先の空は青く
まだ雨は降っていないようだ
あそこまで行けば濡れずにすむかも
そう考えて早足で進む
でも雨は私を追うように降り注ぐ
すぐそこに青空があるのに
どんなに早足で歩いても
まるで
青空が私から逃げていくようだ
やがて目的地に着き
早足のおかげかたいして濡れなかったが
あんなに近いと思っていた青空は
見上げた時と同じ距離で
同じように爽やかな青だった
ああ、辿り着けなかったな
一人苦笑いをして青空を見る
「雨の日に青空を見れたからいいか」
そう呟いて中へ入った
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