『シン・ウルトラマン』【2022/5/15公開中】
『シン・ウルトラマン』(映画/監督:樋口真嗣/2022)
何だかんだあって順番が前後してますが、レビューです。
狂暴・強靭な巨大敵性生物・禍威獣(かいじゅう)の出現が頻発する日本。
政府はこれらを退けるため、禍特隊という特別組織を編成、主人公・神永新二はその中で日々任務に当たっていた。
ある日の作戦時、謎の巨人が宇宙から落着し、禍威獣を駆逐する。後にウルトラマンと呼称される巨人だが、その出現と共に外星人(宇宙人の総称)が度々現れ、日本政府に提案や要求を突き付けてくるようになる。
一方、神永はウルトラマンに変身する術を得て、事あるごとに変身し敵性勢力の排除に向かうのだが……。
うーむ、面白いというより楽しい映画。
実際、筆者が期待していたものは得られたし、おそらくBlu-ray購入も視野に入れねばならないだろう。
けど、ほぼ同じスタッフで創った『シン・ゴジラ』にはやはり見劣りする感はある。
ぽつぽつ語っていくと、緊張感やスケールが大きく欠如している。これは一概に悪いことではないけれど、『シン・ゴジラ』が巧すぎた。ただし、そのお陰でウルトラマンvs禍威獣の白兵戦は大いに楽しめる。
『ゴジラvsコング』(ハリウッド版ゴジラ)で、筆者がどうしても観たかったジャイアント・スウィング。ゴジラの尻尾をコングが掴んでぶん回す! というロマン技である。が、コングはそんなことはしてくれなかった。1962年度・日本版の『キングコング対ゴジラ』ではやってくれたのに……。
しかぁし! 今回のウルトラマン、やります! もうね、これだけで観に行った甲斐がありましたよ、ええ。『シン・ゴジラ』みたいに巨大な存在が淡々と動くのではなく、飽くまでも活き活きと動く。
ややCGの甘いところはあるが、まあまあ、いいじゃないの。楽しいですよ、巨大生物同士の白兵戦(^ω^) 外星人もスタイリッシュでカッコいいしね。
『シン・ゴジラ』→『シン・ウルトラマン』の違いを例えるなら……。
超一流のお堅いニュースキャスターが一世を風靡して引退し、久しぶりに見たらどこかから相方を連れてきてド突き漫才やってるようなもんです。
雰囲気は分かるけど、やってることは全然違う。『シン・ゴジラ』のキャッチコピー《現実対虚構》に対して、『シン・ウルトラマン』は堂々と《空想特撮映画》だもんなあ。そりゃあ違いますって。
初夏を飾るのに相応しい、それこそ《空想特撮映画》としか言えない作品だった。
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