『機動戦士ガンダム サンダーボルト DECEMBER SKY』

『機動戦士ガンダム サンダーボルト DECEMBER SKY』(OVA/監督:松尾衡/2016)


 ガンダムシリーズの最初に起こった『一年戦争』。アムロ・レイとシャア・アズナブルが初の邂逅を果たし、まだ敵同士として戦っていた頃、宇宙で、地球で、数々のバリエーションのガンダムが製造されていた(量産機ってほどじゃないけど)。この作品は、そういったスピンオフの一つで、


〇地球連邦軍『ムーア同胞団』:フルアーマーガンダム(イオ・フレミング少尉)

〇ジオン公国軍『リビングデッド師団』:サイコ・ザク(ダリル・ローレンツ少尉)


 という二機、否、二人の戦いを描いた激熱アニメである。


 様々な部分で3DCGがセル画に介入してくる現在に至り(嫌いじゃないけど)、ほぼセル画で作られた骨太な作品。それでいて、ガンダム史上稀にみるリアリティを誇るものでもある。

 何せ、ジオン側の主人公・ダリルが傷痍兵であり、両足ともに義足であるという生々しい設定からして、ガチ戦争である。

 また、連邦側にしろジオン側にしろ、この戦いで登場する舞台は極めて限られた範囲。ガンダムが宇宙で、地球で大活躍! とはいかない。そのお陰で、ストーリーも非常に分かりやすい。

 ガンダムの敵役兼モブに甘んじていたザクが、これほど生き生きと動き回る様は、ちょうど機体が赤いこともあって、シャア以来だなあとしみじみする。

 お互いこれでもか! という武装と機動性を誇るが故に、一進一退を繰り返す戦闘は、ホントに手に汗握るものとなっている。


 70分という短さもあって、実に効率よく楽しむことができる。一見さんには難しいかもしれないが、ファンなら必ずや心動かされるものがあるだろう。

 

 お薦め。

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