第47話 救出編その1


パーティ「乙女の吐息」のメンバーは、残り3名もいるのだ。


この3名が、浅い階層にポータルトラップで移動させられていたら、

助かる確率も大分高くなるのだが、物事は簡単に片付く事は無かった。


ダンジョン内部から、帰還したパーティに事情を聴いて周るギルド職員達

それでも、一行に「乙女の吐息」のメンバーに関する情報は、ギルドには

入ってきていなかったのだ。


そうなると、今日の時点でダンジョン内から帰還したパーティの居た

地点よりも。更に深い階層にポータルトラップで移動させられてた事

になる。


今日ダンジョンから帰還したパーティで、一番深くまで潜っていたのは

地下16階だった。


浅い階層も、隅々まで見たとは言えないが、深い階に飛ばされたと考えた方が

自然である。浅い階層はギルド職員の元冒険者達が見て回る予定だ。


元冒険者と言っても、怪我で引退した人や年で引退した人達なのだ。

通常の冒険者達よりも、深くは潜れなかった。


二重遭難の可能性もあるから、冒険者ギルドも慎重になっていた!


経験はあるが、身体が思うように動かないのだから、仕方が無いのだ。

悔しいが、深くまでは潜らせられなかった。


そんな中で、冒険者ギルドの特別支給品を鬼の様に持っていく奴等が居たのだ!

まぁ~されだ.....パーティ「子猫」の連中だよ......


アイテム袋が2つも所有してる、パーティなどは珍しいのだ。


アイテム袋に詰め込めるだけ、支給品を詰め込んだらダンジョン入り口に

走って入っていた......


パーティ「子猫」は、早い段階で深階を攻める予定なのだろう?

そうする事で、生存者達の生存率が高まるのだから、ギルドの人間も

無碍むげに出来なかったのだ。


地下3階までは、1回は行った場所だったから数時間もあれば、辿り着けていた。

その後が問題であったのだ。


冒険者ギルドからは、最新のマップの支給もあったので、後は罠と敵を撃破して

進むだけなのだが、何事も慎重に物事を進めないと、後でとんでもない事になる!

そうならない様にするには、マップに罠の位置を書き込むなど、細心の注意を払わなければ成らなかった!


慎重すぎても、時間切れになってしまう!


救出チームで一番ランクが高いパーティでもCランクしか居ないのだ。

此処のダンジョンは、難易度は高くないので、そこまでの収入が高くないのも

高ランク冒険者が居ない理由の1つであった。


此処のダンジョンの難易度はCであった。


難易度を説明すると、こうなっているのだ!


     ←      →

高い S ・ A ・ B ・ C ・ D 低い


S級ダンジョンは、何千年も存在してるダンジョンである。


A級ダンジョンは、出来て数百年経ったダンジョンだ!


B級が100年以下のダンジョンである!


C級は、50年以下のダンジョンだ!


D級は、出来て数年しか経っていないダンジョンの事だ!


ポータルの罠などは、B級ダンジョンから出てくるのだが、此処のダンジョンは

C級ダンジョンなのである!明らかにおかしかった?


もしかしたら発見された時に、ダンジョンが出来た年数を見誤った可能性もある!


一概には何が原因などは、今の段階では言えなかった。


事件が解決してから、冒険者ギルドが時間をかけて、事件の究明をするだろうから

今の段階では、ポータルトラップが出現した事実さえあれば良い!


パーティ「子猫」は、冒険者ランクやパーティランクは低いが、パーティメンバー

の中には、ダンジョン走破者がいるのだ。


他のパーティに、ダンジョン走破者が居るとは、如何考えても無いであろう。


ヨハン爺さんとアンの経験が、この緊急事態の現状では、まさに必要な事だったのだ!


そして、このパーティには秘密兵器もある!


ダンジョン内でキャンプテントを出せるのだ。


ある意味で最強の所持品であった!


探索に疲れたりしたら、場所何ってお構いなしで、ダンジョン内部でキャンプが

出来るのだ!


ダンキャンは最強である。

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