タイトルのない詩(うた)

それはね 幸せだと思ったこともあるよ

でもね 幸せだと思った瞬間にこわくなる

今まで幸せだと思ったことなんて

数にしてみれば 十本の手と足の指を

合わせたって 余るくらいだからね

お星さまだって 笑うだろうね

幸せだと思うこと自体がこわいだなんて


それはね 泣いたこともあるよ

でもね 泣き出しそうになる瞬間にがまんする

今まで悲しいと思ったことなんて

数にしてみれば 十本の足と手の指を

合わせたって 足りないくらいだからね

星の王子さまの蛇だって 笑うだろうね

悲しいこと自体を飲み込むなんて


涙を飲み込む癖は治らないね。

でもね 最近 幸せだと思うことが

こわくなくなったんだよ

そう君が来てからね 君に幸せになってほしいから

そして幸せだと心から思うのは

数にしてみれば 十本の足と手の指を

合わせたって足りないくらいくらいだからね

私の笑顔が好きな君は笑うだろうね

そんなに愛してくれているんだねって


これからは幸せを恐いと思うことはないだろうね

君が一緒にいてくれるから

これから先は 涙を流せるときが

来るかもしれないね 君が涙を拭いてくれるから


〈マナ君を愛してる マナに贈る詩(うた)〉




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