『劇場版 美少女戦士セーラームーンR』 『木根さんの一人でキネマ』の「泣ける映画」は、本当に泣けるのか!?

『木根さんの一人でキネマ』

 の35話は、「泣ける映画」の特集だった。

 

「映画で泣いたことがない」という友人トシコを泣かせられる映画を、仲間内で紹介し合う話である。


 アニオタのキョーコがススメていたのが、この「劇場版R」だ。


・東京ゴッドファーザーズ

・イヴの時間 

・のび太の海底鬼岩城

・のび太の鉄人兵団

・モーレツ! 大人帝国

・リズと青い鳥

・若おかみは小学生!


 を差し置いて、この映画だ。

  

 

 幾原邦彦監督作品。

『少女革命ウテナ』の監督と言えば、馴染みが深いだろう。

 最近の作品だと『輪るピングドラム』と『さらざんまい』か。


 興業は成功し、子どもどころか大人すら号泣させたという。


 この成功を機に、セーラームーンはシリーズの劇場版を次々と作り上げる。


 偶然にも、2019年7月現在で、Amazonプライムで視聴可能だ。

 なので、さっそく見てみることに。



 異星人フィオレが、衛の前に現れた。

 かつて、幼少期の衛と面識があるという

 両親を亡くして心を閉ざし気味だった当時の徹に、フィオレは声をかけたのだ。


 だが今のフィオレは、キセニアンという危険な植物に寄生されていた。


 キセニアンは、心の弱い人間に取り憑き、星のエナジーを吸い取る。

 彼女によって滅ぼされた星は数知れず。

 

「人間は衛をひとりぼっちにする悪い生き物である」

 と、フィオレはキセニアンから洗脳させられていた。


 窮地に陥ったうさぎをかばい、衛が致命傷を負う。



 連れ去られてしまった衛を救うため、テレポートでフィオレのいる小惑星へと向かった。



 大量のキセニアンを倒し、フィオレと対決するうさぎたち。


 だが、物量戦に押され、セーラー戦士たちは捕まってしまった。

 みんなを救うため、うさぎは武装を解除する。


 フィオレの心に迷いが生じたが、キセニアンによってより強い洗脳を受けてしまう。


 絶体絶命の窮地を救ったのは、衛だった。


 衛にさえ見捨てられたと思ったフィオレは絶望する。

 小惑星を地球にぶつけて心中しようとする。


 うさぎは自分の命を省みず、小惑星を止めようとする。


 4人のセーラー戦士も、力を貸す。


 このときの演出がまた泣ける。


 セーラー戦士一人一人にスポットが当たるのだが、 各キャラの場面をそれぞれのキャラが歌う、というまるでミュージカル仕立ての演出がなされている。


 戦士たちは、うさぎがいなければ、ずっとひとりぼっちだった。

 特異すぎる環境のせいで、みんなは陰口を叩かれる。

 

 うさぎがいたからこそ、みんなは友達になれたのだ。


 戦士たちに向けて、うさぎが声をかける場面が、流れていく。



 普段はコミカルなキャラだけに、うさぎがいかに重要な人物か認識できる重要な場面だ。


 庵野秀明監督は、この映画を三回見に行ったという。

「エヴァのシンジ役は緒方恵美氏で!」と、貞本義行氏に力説したとか。

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