創作に役立たない、「映画の感想」

『クルーエル・インテンションズ』 ゲームの名は処女喪失

　両親の再婚で姉弟の関係になったキャスリンとセバスチャン。

二人はともに、名門校に通う生徒だ。

　プレイボーイのセバスチャンはキャスリンと肉体関係になりたくて仕方ない。

　だが、キャスリンはかたくなに身体を許さなかった。

　男に振られた腹いせに、キャスリンはセバスチャンを相手に、恋愛ゲームを提案する。

「私とヤリたかったら、あの子の処女奪ってこい」

　キャスリンが提示したのは、学園長の娘アネットだった。

　セバスチャンの悪評はアネットも知っており、最初から好感度ゼロ。しかも恋人までいる始末。

　一方、キャスリンを振った男も、彼女がチェロ弾きとイイ感じの関係だと分かる。

　キャスリンは、二人の中を引き裂こうとする。

　暗黒青春モノの傑作。

　オレも「アシッド映画館」でこの映画を紹介され、楽しんでみた記憶がある。

　ラクロの原作小説『危険な関係』を現代風にアレンジした作品だ。この小説の映像化は、もうこの作品で4本目だとか。

　今にして思えば、本作はいわゆる「悪役令嬢」ものである。

　「ラストサマー」のサラ・ミシェル・ゲラーが、悪役令嬢の役で出てくる。

　すんげえ憎たらしいのよ、コイツ！

　純愛要素がありつつ、最後は「ざまぁ」的な結末を迎える。

　なので、今のなろう系でも通用する内容なのではなかろうかと。

　創作の参考にしようと思わなくとも、非常に優れた内容の映画なので、超オススメである。