『15時17分、パリ行き』 当事者による再現フィルム
タリス銃乱射事件に巻き込まれた、三人の若者を描く。
はみ出しモノだった三人の少年は、一度は離ればなれになったが、大人になってからまたつるみ始めた。
スペンサーは軍人、パラシュート救助隊に入りたいと考える。
友人のアンソニーから、「お前はできないと言わない。やらないだけ」と指摘され、奮起。
入隊のテストに合格する。
医師による検査で無理と診断される。
スペンサーが配属されたのは、救急救命などの非戦闘がメインの部隊。
だが、この配属が彼を英雄にする。
当初、イーストウッド監督は、この映画には俳優を起用する予定だった。
しかし、「当事者を俳優として採用する」という大胆な計画を打ち立てた。
その結果が正解だったかは、この映画の成功を見ても明らかだろう。
また、スペンサーとアンソニーは、地元カリフォルニアでもトラブルに遭い、またもや襲撃犯を取り押さえ、オバマ大統領から賞状をもらったとか。
これも、運命だろうか。
この映画は、そういうちょっとした行動が生死を左右する場面が多数ある。
劇中、アフガンへ行くアレクに対し、母親は「あなたはすごいことをやり遂げる」と言って送り出す。
これも、重要な伏線になっていた。
この映画のキャッチコピーにも、三人は運命で繋がっていることを匂わせる。
もし、幼少期に三人が出会わなければ。
もし、アムステルダムが居心地よすぎて、パリ行きを強行しなければ。
もし、スペンサーがパラシュート救助隊に入っていたら。
もし、Wi-Fiが繋がる一等車両に移動していなかったら。
そう思うと、ゾッとする映画だ。
また、もし、この映画がNetflixで配信されていなければ、オレはこの映画を見なかったかも知れない。
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