『高慢と偏見とゾンビ』 天と地と愛しさと切なさと心強さと有田と週刊プロレスと

 東洋武術は淑女のたしなみ!


 社交界にゾンビが出現。

 本来の展開なら、夫人たちは真っ先に逃げるはずだ。

 しかし、貴婦人たちは屋敷に戻り、我先にとゾンビを葬っていく。

 迫り来る死霊を、ガーターベルトに括りつけたナイフで切り裂く。


『高慢と偏見』の世界観に、ゾンビが溢れていたら、というメタ文学。

 ホラー物ではなく、恋愛ものを絡めたゾンビバトルもの。


 という、ぶっ飛んだ設定と展開。


 貴婦人は花嫁修業より武術を習うことを義務づけられている世界観。

 全ては、世界中に蔓延しているゾンビを殺すため。

 日本の古武道が格上である。

「はあ? どうせ中国で習ったんでしょ?」と中国をディスったり。


 最初は彼女たちを馬鹿にしていた鼻持ちならない大佐も、主人公の活躍に心を奪われていく。


 とはいえ、姉のゾンビ感染を疑う大佐に、反感を募らせる。

 さらに、彼女は周囲から色々と紳士の悪評を吹き込まれる。

 主人公は、大佐に惹かれつつも、本気になれない。

 後に、その偏見は誤解で、吹き込んだ相手の方がヤバイと知らされる。


 基本はアクション映画。

 恐怖が主軸ではなく、恋愛を絡ませてゾンビが障害となって緊迫感も持たせている。

 映画版『バイオハザード』が好きなら、きっと楽しめるかと。

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