『hide 50th anniversary FILM 〜JUNK STORY〜』 『HURRY GO ROUND』の予習に

「hide生誕50周年記念」として企画されたドキュメンタリー映画。


 松本秀人少年は、先生から校庭を走るよう指示されるようなピザデブだった。

 音楽と出会うも、当時エフェクターを持っておらず、「プロみたいに音が変わらない」とギターを開けて、ハンダで改造していたという。


「自分が嫌いなので、いかに自分が作り上げたhideとして振る舞えるか」

「松本英人が、hideをプロデュースしている」

 というのが、彼の考え方だった。

 それが、彼の二面性に繋がっているのではないだろうか。


 ソロ活動の時も、自分がスタッフを引っ張るのではなく、自分もメンバーなのだと考えていた。メンバーの意見を尊重し、積極的に取り入れた。宿も飛行機の座席もスタッフと並列にすることを徹底した。


 自分が見込んだバンドをプロデュースするときは、ムリヤリアメリカでライブを決行するなどの無茶ぶり。

 かと思えば、カーラジオからバンドメンバーの曲が流れたとき、誰よりも喜んだ。


 だが、海外進出への不安もあったのではないか、との声もある。

 弟をマネージャーにしたとき、運転席の後ろから蹴るなど、辛く当たっていた。それも、「甘やかされている」と周囲から思わせない愛情からだったらしい。

 早く一人前になって、自分を支えてくれと。


 だが、志半ばで事故死してしまう。


 二〇一八年、『HURRY GO ROUND』が公開された。

 hideの全盛期を知らない役者が、hideの足跡を辿る映画である。

 オレはまだ見ていないが、月額動画サイト配信か、DVDレンタルで見るつもり。

 まだ見ていない人は、この映画をレンタルか配信で見る前に、本作を予習として見てみるのはいかがだろうか。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る