第49話 SH 伊澤 真司

俺の名前は伊澤 真司 イタリアでSHをやっている

うちのチームのFWは背が高いから主にセンタリングやアシスト、セットプレーが俺の役目だ


元々ボールコントロールと精度の良い俺はチームで不足していたSHをやるようになった

俺は昔に無回転ボールの蹴り方を先生に聞いたことがある

無回転はボールの中心を正確に蹴る事が出来れば無回転になる、どこの部位で蹴っても中心を打ち抜けば無回転だ

今、打ってる普通のインサイドがあるだろう

そう言って先生はボールにマジックで横線を入れ始めた


打ってみろといわれたので、打ってみたらボールは若干のドライブが掛かってたその位置から少し下がった位置にボールをセットして又打てと言われた

今度は無回転に近かった


こうやって、無回転になる位置を探せば自然と出来るようになるし、カーブは中心から少し横を擦る様に打つがフォームがおかしくなるからボールの方の位置を変えるんだよ


あとは何本も蹴って練習するだけだ


そう言われた俺は、ユースに行ってもずっと蹴っていた気がする

気が付けばFKは任されるようになった

ちょっと前まではアーリークロスが通用していたが、最近は難しくなった何が原因かよくわからない


そんな時に偶然先生から電話が掛かってきた

「今ちょっとセットプレーが出来る奴少ないから呼んでもいいか」

「はい、もちろんですが、あの相談があるんです」

「分かる事ならいいぞ」

「最近アーリークロスが決まらなくて」

「それはフォーメーションの流行だな、最近は3バックと4-3-3が主流だからアーリーが通せる隙が少ない」

「如何すればいいんですか」

「ニアのTOPコーナーにドライブでクロスをぶち込むかファーを外側で巻くクロスをキーパーの届かない位置へやれば、お前の所のFWが飛び込んでくるさ」


自分のチームのFWに先生から言われたことを相談した

「なるほど、そいつをキーパーが触る前に横から触ってやればいいんだな」

「わかった蹴る時に合図くれれば其処に飛び込むよ」


それから俺の2アシストで勝った時に一皮むけた気がした

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