第15話 でも友がいるから怖くない

「つまらないこと聞いたね、ごめん」

 こちらに背を向けて横たわる彼女に俺も背を向ける。

「俺も同じ。でもゆうがいるから怖くない」

 相手はクスッと笑った。

「面白いね、えっと」

りゅう。こっちは友」

「私はかえで、彼はみなと。お互い、勝ち残れるといいね」

 一組しか勝てない、そんな言葉は唾液と一緒に飲み込んだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る