竜血の女王リアナ② 繁殖の春と不死者(しなず)の王 (リアナシリーズ2)

西フロイデ

第二部

【あらすじ・用語・登場人物】

(第二部用です。第一部のネタバレがありますので、未読の方はご注意ください。)


【あらすじ】

竜の末裔と人間とが敵対しあう世界。国境沿いで暮らす少女リアナは、里を焼かれて危機に陥っているところを二人の竜族男性に助けられた。高慢な美貌をもつ竜騎手ライダーのデイミオンと、かつての英雄で〈ハートレス〉でもある好青年のフィルバート。デイミオンは、彼女こそ竜の国の次代の王だと言う――そして自分がその後継者だと。二人に助けられ、ときには疑心暗鬼にかられながらも、リアナは王としての自覚にめざめていく。

そして、竜の国は女王をいただき、最初の「繁殖期シーズン」を迎えようとしていた……。


【用語】

竜騎手ライダー(「乗り手」も同じ) ・・・古竜と呼ばれる力ある存在と意志を通わせ、使役できる者とその階級の相称

◎〈ハートレス〉 ・・・〈竜の心臓〉を持たないために種々の差別を受ける階級

◎〈ばい〉 ・・・竜族のみがもつ〈竜の心臓〉を使った念話。王とその後継者のあいだにあるものは、特別に〈血のばい〉と呼ばれ、お互いの存在を感知し、身体感覚の一部を共有する


繁殖期シーズン ・・・長命だが子どもの生まれにくい竜族のためにもうけられた社交期。男女とも複数の相手を選ぶことが普通


◎デーグルモール ・・・ 「半死者しにぞこない」とも。もとは竜族、しかも乗り手ライダーや高位のコーラーでありながら人間の国家に従う一群。鳥のような仮面とマントで身を隠している。剣や竜術によって重傷を負わせても活動可能なゾンビであり、竜や乗り手ライダーたちを襲い、殺して食べるという



【登場人物】 ※()内は物語内での愛称

リアナ(リア)     ・・・オンブリアの王。南部の国境近い〈隠れ里〉で育った少女。白の竜騎手ライダー


デイミオン(デイ)   ・・・オンブリア随一の黒竜を従える竜騎手ライダーで、リアナの次の王位継承権を持つ王太子。彼女と〈呼ばい〉と呼ばれる絆で感覚の一部を共有している。東部の大領主で、〈五公〉の一人


フィルバート(フィル) ・・・〈竜殺しスレイヤー〉などさまざまな二つ名を持つ青年。イティージエン戦役の英雄だが、竜騎手ライダーの家系に生まれながら竜との絆を持たない〈ハートレス〉


◎オンブリアの〈五公〉たち

メドロート   ・・・北部の大領主で、リアナの大叔父で後見役。白の竜騎手ライダー


グウィナ    ・・・北西部の大領主で黒の竜騎手ライダー。デイミオンとフィルの叔母。


エンガス    ・・・西部の大領主。青の竜騎手ライダーの氏族をまとめており、〈御座所〉ともつながりが深い


エサル     ・・・通称フロンテラと呼ばれる南部の大領主。王佐。赤の竜騎手ライダー


◎リアナがタマリスで出会う人々

ハダルク ・・・デイミオンの副官で、竜騎手ライダー団の副長

アーシャ ・・・エンガス卿の養女で、元斎姫。デイミオンの婚約者だったがリアナの暗殺計画に加わったため現在は幽閉中

ファニー ・・・〈御座所〉の副神官長、リアとは同年代

テオ   ・・・〈ハートレス〉の兵士で、フィルの元部下

ケブ   ・・・〈ハートレス〉の兵士で、フィルの元部下

ルーイ  ・・・リアナの侍女

ミヤミ  ・・・リアナの侍女


◎王たち

イーサー     ・・・オンブリア東南側の隣国、イーゼンテルレ大公国の公子

ガエネイス    ・・・オンブリア南側の隣国、アエディクラの王

イノセンティウス ・・・オンブリア領内、ニザラン先住民自治領ディストリクトの王。〈くろがねの妖精王〉とも呼ばれる


◎故人、あるいは未登場の人物

エリサ   ・・・リアナの母でクローナンの前の王。イティージエンとの戦争を勝利に導いた〈魔王〉

レヘリーン ・・・デイミオンとフィルバートの母。エリサの前の竜王

イニ    ・・・リアナの養父。行方不明









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