白日夢

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【ごあいさつ】

小説創作系サイト『SF小説を書こう!』開設の御挨拶

 実は世界というものには、大きく分けて二通りの種類があるのだ。


 一つは、「タイムトラベルや平行世界などという非現実的なものなぞ、けして存在しない」とする、いわゆる『完全なる現実世界』であり、もう一つは、「ひょっとしたらタイムトラベルはいつの日か実現するかも知れないし、平行世界だって人知れず本当に存在しているかも知れない」とする、言うなれば『的世界』である。

 それでは、我々が現在存在しているこの世界は、完全なる現実世界なのかというと、さにあらず。

 実は何と紛う方なく、SF小説的世界なのである。


『小説的世界』と言っても、別にメタ的な存在というわけではない。むしろこれは物理学を始めとする科学的には、至極当たり前な世界に過ぎないのだ。

 例えばほんの百年前までは、月へ人間が赴くことはもちろんのこと、誰もが小型のコンピュータを携帯し一瞬で世界中の人々とアクセスできることなぞ、SF小説の中だけの夢物語でしかなかったろうが、何と現在においてはれっきとした現実の出来事なのである。


 つまりはこの現実世界においては常に、SF小説的な出来事が現実化する可能性が秘められているのであり、そしてそれらの実現を促すために人々への啓蒙の任を担っているのが、言うまでもなくSF小説を始めとする文字通り空想科学的な物語の数々なのである。


 何せ、まさしくかつてSF小説等の非現実的な物語に影響を受けることによって、フォン=ブラウンが月旅行の実現を目指したからこそ、アメリカの威信を懸けたアポロ計画は頓挫寸前の危機を乗り越えて成功したのであり、スティーブ=ジョブスが子供やお年寄りでも使えるコンピュータであるMacやiPhonを製品化したからこそ、現在インターネットがこれほどまでに我々の生活に浸透することになったとも言えるのだから。


 そう。まさにSF小説によって呼び起こされた飽くなきチャレンジ精神こそが、SF小説そのままの非現実的な夢物語を夢物語のままで終わらせずに、この現実世界そのものを変えていき、人類の文明をこれほどまでに高度かつ豊かに発展させてきたのである。


 SF小説を書こう!

 もっともっと、書こう!

 この我々の現実世界を、更に夢と希望に満ちあふれたものにするために。


      (小説創作系サイト『SFしょうせつこう!』開設の挨拶より抜粋)

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