3
「…………良好です」
「っ。りょ、良好、ですか?」
「ンむ」
コルトスの言葉に目を白黒させるシャノリア。
リセルが質問を継ぐ。
「問題がないということですか? コルトス先生」
「そうじゃないンだ。
『ッ!?』
「死に――
――自分の声が遠く聞こえる。
医師コルトスは俺の表情を見て、
「君が死にそうだと言っているンじゃあないよ。君は至って健康で……そう、悪く見ても軽い
「っ……大体、何なんだ『痛みの呪い』って。死ぬことも
「先生。
「うン」
――――突如、全神経に衝撃が走った。
ロハザーから
そこから実に数秒、
「なっ……あっ……!!?」
なんとか視線を動かし、コルトスを見る。
指。
コルトスは俺にただ人差し指を向け、指先の青い光を俺の腕に差し入れていただけだった。
あんなもので、俺の身体を――
「痛かったろう。私に怒っているかい?」
「……お、まえ……今何を……!」
「……よかった、
「!……? 戻ってきただと?」
「ああ。私に怒れていること。それは、人間の正しい感情の動きだから」
「……『痛みの呪い』は、人の感情の動きに影響を及ぼすのか?」
「しかしそうか、感情の乱れによる『
シャノリアを見る。
彼女はごく小さく、首を横に振った。どうやら、本当のことは話していないらしい。
コルトスに向き直る。
「その辺りは、あんたの聞いた通りだと思う。それよりも……一週間も
「今は
「……少し、話を聞いてくれるかな。ケイ・アマセ君」
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