第9話 2日目の朝
「……知らない青空だ……」
はぁ〜、初めての野宿は……気持ち悪い! 昨日お風呂入ってないから汗で汚れた服のまま寝たから……
「下カチカチだから身体中バキバキだわ……」
異世界に来たら、宿イベントは確定であるじゃないか! 何で俺路上? さっきから通る人たちの目が刺さるんですけど!?
そんなゴミ見るように見ないでよ……腹減った。
「か……タプは宿代分あるからそれ使うか……あのローブ男さんには感謝しかねーよ」
「あの店の料理の一番安いのでも足らねー……」
それに驚いたことあるんだよ……レシピ見てるとき気づいたんだけどね?………
俺この異世界の文字読めない……
あの時値段だけ見て頼んだわ、美味しいの来てくれて助かったよ〜
「……文字読めないでどう生きてけばいいんだろう……」
まっ……まずはご飯だな腹減ったら何もできねーし、あと風呂とかあれば入りたいなー
俺は屋台的なやつがないか歩き探していく
ほへ〜昨日あまり見なかったけど……凄いなこの町わ、名前なんて言ったっけ?……忘れた!
門番ちゃん頑張ってたのに……ごめんね?
詳しくはよく言えないけど、何だろうな〜こう、和風ではない感じだな。レンガっぽい家と木の家があってギチギチに詰まって立ってる感じ……
人もまばらにいるね、まだ朝早いからかな?
硬いところで寝たからちゃんとなれなくて早く起きちまった
獣人いるかな?♪ 異世界だもんな♪ いるよな!
猫耳ちゃんとか、うさ耳ちゃんとかさ?
よくあるよな! 小説で獣人とイチャイチャするやつ!! ああいうのはいい! 読んでてニヤニヤしちゃうもん♪
「……いないなーう〜む」
あの子の脚好みだわ………
「おっ!」
屋台発見! ケイゴいっきま〜す
ドンっ!
「おおっ! ごめんなさい!! 大丈夫ですか?!」
「キャっ! すいません!……」
おっと人とぶつかってしまった周りちゃんと見てなかったわ
ぶつかった人は可愛い女の子だった、謝ってからすぐかけて行ってしまった……そんなスカートひらひらさせたら……
ああ! 素晴らしい!
だって俺だぜ?
グゥ〜〜
「ふっ! 今日の朝気持ち悪かったが、綺麗な脚を拝めて良い朝になったぜ!
よし! ご飯も食べてカード作るぜぇ〜」
「いらっしゃい!」
屋台はおっさんがいた
「お客さん、何ニヤニヤしてんだよ……良いことでもあったのか?」
「……まぁ?♪ 自分にとってはね?」
「……ふーんそうかい、で? 何本だ?
そこには串焼き? 何の肉かわからんが、良い匂いだ
「一本何え……何タプなんですか?」
「おう! 一本 2銅タプだよお客さん」
一本じゃ足りねーよな? 俺デブだからさ? でも何本食えるかな? ローブ男さんからもらったこの…………………
「………ん?」
「どうしたよ? ああ、なぜこんな朝からここで店開いてるからか? よく聞かれんだよ! それはだな……そういう聞いてくるやつが買ってってくれるから何だよ♪」
「……ない」
「そうよ♪ 他の奴らにはないんだよ! そういう考えがさ? 俺は一本先を行く屋台だからな?」
「タプがない…………………」
「「えっ?!」」
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