中間登校日~夏休み終わり

 次女は8月10日の中間登校日に向けて、毎日風景画を描き続けていました。アクリル絵の具で写真を見ながら、忠実に描いていくのですが、緑の多い公園の風景とあって、かなり時間がかかっていました。同じ緑色でも色んな緑があるし、光の加減にも注意しなければならず、細切れの作業ながら、コツコツと描き続け、完成に近づいていました。

 中間登校日には、風景画、読書感想文の提出が求められていました。得意の風景画なら間に合うのではないかということで、次女はそこに全力を注いだようです。一学期末に1年の頃の風景画が美術室に残っていたと返却されてきました。某水彩画展にて入賞の作品でした。

「よく見ると雑だよね~」

 次女は久々に見た自分の絵に苦笑い。それよりは上手く描かなければと、当然のように思ったようです。

 私も高校時代美術部でしたので、それなりに絵は描けます。色の塗る順番や、色の濃度などについてアドバイスしました。葉っぱを一枚一枚描いているように見せるのはなかなか難しく、水彩画と言っても、アクリルだと厚塗り、油絵に近い仕上がりになります。色を濃くしなければ全体的に平坦でぼやけた印象になるので、何度も何度も色を塗り重ねていました。

 中間登校日前日に絵は仕上がり、納得の出来となったようです。

 あとは、中間登校日の時間内に持っていくだけでした。


 しかし、肝心の当日、次女はハードスケジュールがたたったのか、なかなか起きませんでした。

 やっとの思いで中学校まで車で連れて行くと、なんと下校が始まっていました。

 昇降口に同じ学年の子がいて、次女を校内まで物を持ったり、手を貸したりして連れて行ってくれました。

 あと出迎えに行くと、他の子の絵がチラリと見えて、

「めっちゃ葉っぱ一枚一枚丁寧に描いてるヤバい人いた」

 美術部の子だったそうですが、少し悔しそうにしていました。


 翌日は家族で福島へ。夫の会社の野球大会の応援でした。次女は半分寝たまま車に突っ込まれました。

 野球場は暑く、日差しが照りつけていて、普通の人でも辛いくらいでした。応援団から離れ、屋根のあるところで応援。やはり、熱さには弱く、苦労しました。


 13日月曜日は祖母の新盆。

 私と妹が、お茶出しで呼ばれていましたので、一緒に連れて行きました。これも朝からの用事です。


 そんな具合で、気が付くと夏休みは残り一週間。

 山形の夏休みはお盆を過ぎるとあっという間に終わってしまうのです。


 全く構想もなかった長男の工作を数日で仕上げてみたり、夏休みの宿題の最終点検をしてみたり。とにかくバタバタしました。

 16日木曜日に予定されていた受験生向け講座は、体調不良で結局、行かずに終わってしまいました。

 予定が詰まっていて、様々な行事に参加したり、医者に連れて行ったりしているうちに、どんどん時間は過ぎていきます。

 私も、起こしてご飯を食べさせることは出来ても、それ以外のことについて口出しする余裕が無くなっていきました。


 3ヶ月の介護休業もどんどん終わりに近づいていって、このままでは元に戻ってしまうのではないかという不安から、追加でもう三ヶ月、休業させていただくことにしました。ただし、この間は無給です。給付金は、復帰後に3ヶ月分纏めて申請し、後日支払われます。4割の給付ですから、一ヶ月分よりは少し多い程度です。

 苦しい選択でしたが、今休まなければ、恐らく二学期から、次女は完全なる不登校になってしまうのは目に見えていました。四の五の言っていられなかったのです。


 8月19日日曜日から、夫が実家へ一人で、一足遅い帰省。

 本当は皆で行きたいところでしたが、子どもの夏休みと日程が合わないのと、次女の体力が持たないだろうということ、それに、うさぎのチロルを何日も誰かに預けるのが難しいであろうことから、今回は一人で帰省して貰いました。

 一週間ほど留守でしたが、仕事のことでストレスが溜まっていたり、交通事故があったりしたので、少しはゆっくりしたのかな、と思います。あちこち巡って楽しんでいた写真が、LINEやtwitterに上がっていました。


 こうして夏休みが終わり、21日火曜日からは始業式。

 新学期が始まります。

 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る