青春の群像(第3部)39 丁度よかったわ、実は相談があるのと言うので、なあにと聞くと、この寺の檀家の女の人が今すい臓ガンで入院していて、余命6ケ月らしいの、戦後直ぐに別れて娘さん


青春の群像(第3部)39


丁度よかったわ、実は相談があるのと言うので、なあにと聞くと、この寺の檀家の女の人が今すい臓ガンで入院していて、余命6ケ月らしいの、戦後直ぐに別れて娘さんが1人いるんだ、

けど、旦那さんとは2人と別れた後は一回も、会っていないそうなの、娘さんが一目お母さんに会わしたいのだけど、お母さんは別れれたお父さんの事は、いままで喋った事がないそう、

なの、


別れた旦那さんの事は、いくら聞いても教えてくれないそうなの、何とか捜せないもんだろうかと言うので、何て言う人なのと聞くと、鶴岡健次郎と言う名前で出身地後の住所は不明、

お母さんとは婚姻届けは出しておらず、戦地から引き上げて2人で東京の品川に住んでおり女の子が産まれて直ぐに別れたそうなの、お母さんはその後鎌倉に戻って来て実家にすんで、

いたんだけど、お母さんの祖父祖母はなくなりお母さんは1人子で、


親戚はあの東京大空襲で全員なくなり、今は親戚もなくお母さんと2人きりだそうよ、娘さんは真一君と同じの昭和22年生まれと言う事なの、お父さんは戦時中何処にいたのと聞くと、

上海の部隊にいたそうよと言うので、厚生省で調べてもらえば出身地が分るかも知れない、分かれた原因もお母さんは話さないのかなと言うと、お母さんは彼女と養子縁組している、

ので原田良子になっているわと言うので、


お父さんの親戚が生きているかもしれない、調べてわかったら連絡するよと電話を切ったのです、山本に電話をいれて私的な事で申し訳ないけど鶴岡健次郎と言う男で、戦争中は上海に、

いたそうなんだけど、今どこにいるかさがして欲しいんだと言うと、何か事件ですかと聞くので、いいや知り合いから頼まれたと言うと、わかりました調べてみますと言ったのです、


お父さんの事は一切言わないと言う事は、会わせてはいけない理由がある事になるが、戦後すぐと言う事は戦地から帰って来2年後に子供が出来たと言う事だな、婚姻届はだしていない、

ので相手の出身地はわからないわけだ、何故婚姻届をださなかったのだろう、鶴岡を知っている人を探すしかないので、山本の返事を待つ事にしたのです、暫くして山本から電話がかか、

って来て、


驚きましたよ、鶴岡健次郎は関東連合の理事の中野健次郎ですよ、奴は当時の関東連合の若頭であった中野寅吉と養子縁組をして長男として戸籍に乗っています、昭和22年にヤクザの、

抗争で抗争相手の組長を射殺して殺人罪で8年間服役しおり、出所後組の若頭であった中野寅吉と養子縁組して子供になっています、中野健次郎としての犯罪歴はありませんと言った、

のです、


なんと言う事だ中野が原田良子さんの父親と言うわけか、彼女が生まれてすぐに刑務所に入ったので、お母さんは別れて実家に戻り、娘が殺人犯の子供と分らないように、養子縁組を、

して、二度とあわないようにしたわけだ、これは2人が相談して決めた事なんだろう、まいったなあ、彼女が父親がヤクザでしかも殺人の前科があると知ればショックを受けるだろう、

真実をしらない方が良い事もあるしと言うと、


こんな偶然が世の中にはあるんですねと言うので、中野は結婚していないのと聞くと、愛人はいるようですが、戸籍には入っていませんと言うので、別れてから再婚していないのが、

良子さんのお母さんだけではないとすれば、愛し合っていたんだろう、妙庵さんに相談してみるかと言って、電話を切り妙庵に電話をかけて事の経過を話すと、そうですか、それで、


良子さんのお母さんは何も教えてくれない訳ですね、しかし、最後くらいは会わせあげたいですね、何かいい方法はないのかしらと言うので、母親に合わせると言う事は父親と良子さん、

が会うと言う事になります、見つかったのに今どうしているかを隠すわけには行きませんので、良子さんには内緒で会わせるしかありません、妙庵さんが連れ出している間にあわせる、

しかありませんねと言うと、


2人とも再婚していないと言う事は、今でも愛しあっているのかもしれません、そうなると中野と言う男はそう悪い奴ではないのかも知れませんね、かれは特務機関にいたそうですから、

戦犯になれば間違いなく死刑だったでしょう、2人で生きぬく為にはヤクザ組織に身を隠すしかなかったのだと思います、しかし、それが新たな災いを招いたのでしょう、私が最後に、

一目あうように話をしてみます、


詳細は話をしてからにしましょう、良子さんには言わないでください、もし彼氏か、婚約者でもいれば二重のショックになると思いますと言うと、わかりました、大変な事を頼んで、

すみませんと言うので、美樹とも別れてしまったし、お鶴様に怒られますねと言うと、真一君から話を聞いて驚いたのですよ、でも、男と女のかかわりは理屈ではないので、お鶴様、

も分っててくださりますよ、


最近は夢枕にもお立ちになりませんので、全部ご承知なんでしょうと言ったのです、その日店が終り塚田の店に行き事の経緯を話すと、塚田が真一君の回りで糸が総てほぐれるよう、

になっているのか、これもお釈迦様の言いつけなんですかねと酒を飲み干して、それでどうしますと言うので、今回の入札の件は置いといて、会うように話をして見ます、何と返事、

をするか分りませんがと言うと、


ママがそれがいいと思います、二人とも会いたい気持をず~と堪えて来たのでしょう、最後のお別れをさせてあげたいですねと涙だぐんだのです、最後には良子さんには本当の事を言、

わなければなりませんが、きっと、分ってくれると思いますと言うと、塚田がその為にも中野には犯罪に手を染める事をしてもらいたくないですねと言うとので、ヤクザが総て悪い、

わけではないのですが、


麻薬と政治家への賄賂はゆるせません、売春もいけない事だと思いますが、そうしなければならない人もいる事だし、カジノもある程度目こぼしが必要なのです、何としても麻薬と、

政治家への賄賂だけはやめさせなければなりませんと言ったのです、それでは中野組事務所に顔だしてきますと言って、装備一式を借りて身につけたのです、もし私に危害を加えよ、

うとすれば、


検挙しなければなりませんが、奴の事だへたには手はださないでしょうと言って、席を立ち山本に連絡して、中野組事務所に向かったのです、事務所に行くと組員が何か用かと聞く、

ので、村上真一だ中野組長に話があると言うと、あんたが村上さんか、ちょっと待ってくれと言って、奥の部屋に行き暫くして戻ってきて、組長が会うそうです、こっちにと案内、

したので部屋に入ったのです、


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