人間と共存する方法…。

神崎

第1話 まだ、闘える……。

空を見上げると青空が広がっている―――。

ここは、山に囲まれた場所―――。

自然が豊かで、鳥のさえずりが聞こえてくる―――。

時々、吹く風は心地いい―――。

人間以外の生物、自然は自由なのか―――。

時間も関係ない―――。




私は今、高い場所に居る。

最近、自殺に対する考えが頭をよぎるようになってきた。

自殺願望と言うべきか? 希死念慮と言うべきか?

決して、死にたい訳ではないが消えて透明になりたい感じだ。

自殺に対する考えが、私が今、居る場所を引き寄せたのだろうか?

自殺をするなら、この場所が1番、良い感じかなと思う。


でも、この場所から下を見ると高くて怖い。

飛び降りる事は出来ない。

まだ、正常な判断がギリギリで出来るようだ。


私は過去に、飛び降りたりはしていないが自殺未遂はしている。


自殺をしたいと思う原因は、人間だ。

私も人間なのに、人間と言う生物が恐怖で仕方がない。

人間と関わるくらいなら、死んだ方が良いと思うほど、人間を拒絶している。


人間を見ると、命を奪われると思ってしまう残念な脳。

だから、人間に近づく事が出来ない。

無理矢理、近づく事は出来るが仕事以外では絶対に近づかない。


こんな私だが、学生時代は友人も居た。

友人が多い方ではないが、彼らとは喧嘩もした事が無いし、今でも付き合いは

ある。


中には、自殺を止めてくれた友人も居る。

それでも、付き合ってくれている友人は神だと思う。


自殺をする前と言うのは、全ての人間が同じ感情かどうかは知らないが

正常な判断は一切、出来ない。


極端な例を言うと、私は高所恐怖症で高い所がダメだ。

そんな私が、高い所から下を見ても何も思わず飛び降りようとする。

正常な精神状態であれば、高い所からすぐに離れようとするが精神状態が

壊滅的なダメージを受けると、恐怖心すら消失し、あとは時間に身を

任せるだけとなる。

そこに自分の意識は無く、何かに導かれていると言った方が正しいだろう。


まだ、人間を拒絶しつつも闘えるらしい……。


約2ヵ月前までは、人間と共存する為に安定剤も飲んでいたが……。

いつまで飲み続けなければならないのか分からない為、薬は処方されるが

飲んではいない。


私が、人間と共存できる日は来るのだろうか……?

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