~坂井雅樹ver.~

~♪

「黄花さん…ここって…」

「Barよ?せっかくだからガッツリ飲みましょうよ、ね?」


…今日は飲みたい気分じゃないんだよな…よりによってこんなおばさんとなんて…。


でも付き合いってもんだろうし…ちょつと飲めばいいか…。


「そうですね…、パーっと行きましょッ!!」


…ここに遥くんがいれば、もっと楽しいんだろうけどな。


「さ、何飲む?」


「あ~…、黄花さんのオススメありますか?」

カクテルなんか初めて飲むし…。


「ん~、そうねぇ~。だったら…、マスター!」


黄花さんはシャカシャカとシェイカーを振っていた人を呼んで、その人の耳に何かを囁いていた。




「お待たせいたしました。『アプリコットサワー(親身)』と『オリンピック(待ち焦がれた再会)』でございます。」


「ありがとう。さ、頂きましょ!乾杯!!」

「乾…杯。」


なんか…変な色してる…。美味いのか?…というか飲めるのか?


俺は恐る恐る口をつけると…ッ!!


「ンマッ(美味ッ)!!」


ザッ

…う゛…、うっかり声が漏れた…。周りの視線が刺さる…。


「ウフッ、良かったわね。」

「はは…。」


俺の声にマスターもニコニコと笑っていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る