政治家エッフ
記)エッフさんの中学生時代の逸話が、「三流の人(ユーザーページから見れます)」という小説になってはいますが、この当時の「政治家エッフ」の姿を知る人はほとんどいませんよね。
エ)そうですね。簡単に言えば「生徒会内部の派閥争いをほぼ一人で戦った」一年間だったんですけど、何をやろうとしていたかっていうことは意外と知られていないですね。
記)知らない人に説明しておくと、エッフさんは中学一年・二年の頃は委員会も部活もやってない人間だったんですが教師相手にも怯まない度胸と弁舌を買われて二年生終盤の時に生徒会執行部の役員にならないかとオファーを受け、そこから話が進んで総務(執行部内では権限が低い)に就任することになります。しかしエッフさんを除け者にしたことでエッフと反生徒会一派の反発を受け、生徒会長一派と対立することになり、泥沼の権力争いに発展していくという一年間が、中学三年の時に繰り広げられるという話です。
エ)あの時、やろうとしていたことって私の原点みたいなもので、今考えることと思考的にはあまり変わりがないんですよね。校内の合理化を断固として進めるっていう感じで。
記)例えば、がありますよね。
エ)私は校内で頻繁に行われている「生徒集会」という、全生徒を集めたレクリエーションの廃止を進言していました。費用と労力の無駄であり、生徒からの需要がないことが根拠です。また、生徒会執行部の権限が強く、何をしているか、どんな活動をしているかなどが不明瞭で生徒とのパイプがなかったため「目安箱」と称して側近の草木氏と共に箱を作り、誰でも生徒から意見書を提出できるような状態を築きました。今でも母校にはその箱が残っています。さらに、執行部は「模範」であることを強調し、執行部員の不祥事に対し非常に強い論調でこれを糾弾するなどしていました。夏休み以降は、不祥事が重なり罷免された女子に代わり文化体育委員長を務め、文化祭の運営に携わりました。
記)ここだけ見ると非常に有能な政治家感が凄いですね。後半述べていた執行部員の不祥事というのがいわゆる「体育祭事件」で、当時禁止とされていた打ち上げ(市内への遊び)に、生徒会長はじめ執行部13名中7名が参加していた事件ですね。これをルール違反として激しく追及、一時は会長一派が謹慎処分になるなど大ごとになりました。
エ)そうですね。あれは完全に権力の掌握を狙ってやっていたことですが、その7名の中にうっかり情報漏洩した人間がいたことで私の耳に入りました。本当は、不祥事に加わらなかった副会長を裏で操る政治体制を作ろうと思ってたんですが、PTA会長の親を持つ生徒会長は七光りで謹慎処分をあっさり解かれ、その派閥も戻ってきました。失敗でしたが、ある程度の効果はありましたね。
記)しかし一方では、「お昼の放送(給食時間中に執行部が担当するラジオ番組)をアドリブで適当にやったり、毎週朝行われていた執行部の挨拶運動を「出なければいけないというルールはない」という主張で出ない、和解を申し込んできた生徒会長一派に対して和解せずに頑強に抵抗し続けるなど大きな反発を招くこともしばしばで、それまで仲良しだった人達が一斉にエッフさんから離れていったという事もまた事実です。今でもそうですが、「言ってることは正しいのだけれど何かが欠けている」というのが、出ていますよね。
エ)その「何か」には諸説ありますよね。
記)他人への配慮説、感情移入不足説、我欲強すぎ説、やることやってない説、等々ですかね。
エ)個人的には、「やることやってない説」っていうのはおかしいと思っています。「やること」とみんなが思っていることが、本当に「やるべきことなのか」というところに疑問符をつけているっていうところがまず根本から他人と異なっていますからね。ルールになかったり、労力の無駄だと感じたりすればやりませんから。ルールにあったらルール自体を変えようとしますし。それを「やってない」と言われても「やらなければならない理由がない」って返すのがエッフさんですね。
記)しかし、反エッフの陣営からは、禁止されていたポカリスエットを学校に持ち込んでいたとか、ドラクエのカードを交換していたなど、割と真実に基づいた反論もありましたよね。
エ)ああ、そんなもの「証拠がない」で貫けばいいんですよ。
記)うわあ暗殺されるタイプだ(確信)
エ)何かが足りないとするならそれは私自身の「権力」か、私を当時一応部下としていた生徒会長の「器」でしょう。
記)ぜひ、その図々しさで大人の世界でも活躍してほしいですが。
エ)そんなやる気はないですね。因みに、私は年下からは一定の支持を受けていました。どんな人であれ、年下でもルールに違反するようなことをしていなければ、それこそいちゃもんをつける「根拠がない」し、純粋に後進を育てるのは先代の義務と感じていましたからね。
記)いろいろあったとはいえ、一定の功績はあったということで、母校の歴史に名前を刻んだ・・・んですかね。ともかく、これからも頑張ってください。
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