10.[8月9日]

朝6時…

皆が駅にいた。

春人と賢先輩と央里先輩と純一先輩と京一君と友一と伸一と光、正則君がもう来ていた。

央里「源田よりも友一が早いのは珍しいな」

友一「なんですと!?」

春人「おせーぞ!早く行こーぜ」

始発の電車に乗り込んだ。

正則「今からどこ行くんですかー?」

久しぶりに聞いた。語尾にーが付くのは。

友一「今から行くとこは、雷町で乗り換えて中立ってどこで降りるんだ」

電車に揺られ、やっと海が見えた。

正則「うわー!キレイな海!」

友一「だろー?調べに調べて見つけたんだぜ?」

中立に電車は停まった。

僕「うわー!すごいな!」

京一「ですね!今日は一番楽しくなります!」

正則「早く行こっ!」

京一「源太先輩も!」

僕「うん、行こう!」

って、着替えてなかった!

僕「ほら、着替えに行くよ!」

海の更衣室はとりま全員は入れるが、少し窮屈なんじゃないか?となって5人ずつ入ることになった。

まず、久しぶりに帰った僕と京一君と正則君と友一。そして純一先輩…?ま、いっか。

最初は背中合わせだったのだが、正則君はわちゃわちゃするわ、京一君は滑って転ぶわ、友一はドジるわ、純一先輩はじっと見るわで結果お腹合わせで着替えていた。

央里「おい、騒がしかったが何かあったのか?」

とニヤニヤしている…。いやらしいことなんてしてませんと言わんばかりに目で訴えた。

純一「なんもなかったぞ」

とすんなり交わした純一先輩。やはり強い。

央里「んー。そうか」

とあとの5人が入ったのだが、後者の方がとてもうるさかった。

央里「かえせー!」

賢「おい!やめれー!」

純一「あいつらの方が騒がしいじゃねぇか」

やれやれと純一先輩はササッと波打ち際に行った。

純一「源田たちも来いよ」

僕らは純一先輩の方へ向かった。

キャハハハと正則君は笑い、つめてーと京一君は飛んで、ばしゃーんと純一先輩は飛び込み、おりゃあ!と友一は何かをする。みんな楽しそうだ。

やっぱ、今日来て正解だったな。

来なかったら大損だ!

僕「僕も入れてー!」

と走り出した。

ふと更衣室を見るが、後者の5人が来ない。すっかり今は静かになったのだが…。来ない。怪しいほど静かだ。

僕「純一先輩、央里先輩たち遅いですね」

純一「そうだな。見に行くか」

僕「そうですね。正則君たち、待ってて」

僕らは更衣室に向かった。

そして耳を扉に付けて中の音を聴いてみた。

すごく小さな声で

央里「おい。やめろよ。ちょちょ…」

春人「あっ…やめ…先輩っ…」

賢「ツボか?」

光「止めてください…」

伸一「…いっ…」

えっ?まじか?ここで?まさか18禁行為?

純一「…ほっとこ」

えーっ!?

そしてやっと出てきたときに、

純一「おめぇら、何してんだ?」

さっきの5人「あれやこれや…」

純一「は?あれやこれや?楽しみにきたはずの海が台無しじゃねぇかっ!せっかく、源田が帰ってきたのによ!」

と怒鳴った。

その5人はあっと顔で僕を見る。

その顔は全員、すまんと顔だ。

僕「純一先輩、別にいいですよ?またみんなで行きましょうよ!」

純一「いいが。いつ行けるのかわからないぞ?」

僕「全員の予定が合う日で」

そのあと、全員謝罪した。

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