第285話

「待てよ! こらァ~!!」

 追いかけようとすると、玄関からインターフォンが鳴った。


「あッ!! ほら、三田ちゃんだよ! 早く出ないと~!!」

 ショーリは玄関へ足早に急いだ。


「ッたく、待てよ~!!」

 私は、彼の後を追い、襟首を掴もうとした。

 同時に、ショーリはドアの内鍵を開けた。

「ちょっ、」

 ドアが開いた瞬間、私は自分の足に爪先を引っ掻けツンのめって、前に倒れ掛かった。

「うっわ~ー!!」

 受け身を取ろうとした肘がショーリの顔面にヒットした。

「むっぐゥ~…!!」

 雪崩れのようにショーリがドアの向こうへ倒れ掛かり、私もその上に乗っかっていった。

 なンとか、ショーリは、ドアノブを持っていたので、玄関の床に叩きつけれる事はまぬがれた。


「痛ってて~…!!」

 だが二人とも折り重なるように玄関に倒れていた。


「な、何、やってンの……?」

 サンタはビックリして倒れている私に手を差し伸べた。



 






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