第281話

「べ、別に…!!」

 私は母親に心配かけまいと嘘をついた。


 小さい頃からそうだった。

 母親は、看護師として忙しかったので出来るだけ手をわずらわせまいとしていた。


 優等生を演じ、教師から褒められ、勉強で一番になる事が私の出来る最大の親孝行だと信じていた。

「あ、そう、あとで、サンタが泊まりに来るンだった!!」

 思い出した。

『サンタ…、ッて!?』

「三田よ! 同じY高校の!

 三田だから、サンタ!!」





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