89.利他的なマリー 感想

 スタイリッシュな表紙と評判の良さに惹かれて購入しました。


 著者の御影さんはVtuberユニット「勇者ズム!」のプロデューサーもなさっているそうです。


 Vtuberってところがすごく今どきっぽい……。


◆タイトル『利他的なマリー』

◆作者 御影瑛路

◆イラスト 有坂あこ

◆レーベル 電撃文庫

◆発売日 2019.03.09


◆あらすじ


◆感想


 ARによって現実世界と現実でない世界が融合している街、カスミシティ。そこでは住民全員に時価総額がつくため、誰もが自分には価値があるとアピールし、自分をプロデュースしていた。


 そんな中、九曜マリーは自己アピールをせず、他者とのコミュニケーション拒絶。主人公ユウスケはそんな他の人とは違うマリーが気になっていた。



 このお話は一口で言うとARバトルものです。“USW”と呼ばれるゲーム内の姿や“レゾンデートル”と呼ばれる武器は格好良いの一言。


 時価総額を使ったバトルという発想もおもしろいですよね。


 ですが、バトルものとしての面白さもありながら、仮想通貨や個人の価値のあり方など近未来的社会をきちんと構築しており、SFとしての側面もきっちりあってとても読み応えがある作品です。


 さらにはミステリアスなヒロイン、マリーの正体や殺人鬼の正体などミステリー要素もあり最後まで目が離せません。


 個人的には今までにあまり見た事のないタイプのSFで凄く面白かったです。ありきたりなバトル物に飽きている方にはぜひ!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る