転生した社畜は異世界でも無休で最強へ至る(旧題|剣は光より速い-社畜異世界転生)
丁鹿イノ
幼年期編
第1話 社畜人生終了
――ズキッ
また頭痛か……
ここ最近、頭痛の頻度が増えている。
病院に行った方がいいとは思っているが、今のプロジェクトが一区切りつくまで休みはとれないな。
そんなことを一年前から思い続けている気がするが、気のせいだ。
深夜23:00、絶賛仕事中。今日も帰れそうにない。
「
この子は部下の結衣ちゃん、なにかと手伝ってくれる、いい子だ。
「ありがとう、助かるよ。もう遅い時間だし、本当に先に帰っていいよ」
「いいんです!私がやりたくてやってるんですから! ところで恒さん今日も徹夜ですか? 私もたまには恒さんとお泊り…じゃなかった、おつきあいしたいなー…なんて……」
お泊まり会みたいな軽いノリで言ってるけどお仕事だからね?
「結衣ちゃんまで巻き込むわけにはいかないから、頼むから帰って休んで」
「むー! 恒さんのケチ!! わかりましたよー! 帰りますよー! 恒さんも少しは休んでくださいね? 恒さんが倒れたら、うちの会社も倒産しちゃいますから!」
僕はあくまで歯車の一つだから、いなくなってもなんの問題もないはずだけどね。
「はいはい、心配してくれてありがとね」
「じゃあ先に帰りますね……お疲れ様でーす!」
「おつかれー」
――ズキンッ
うっ……ロキソ〇ンでも飲んでおくか。どこにしまっておいたかな。
――ズキン
――ズキン
――プチンッ
《……ッザーーー……》
「ぐっ…… あッ……」
なんだ……… 今の………
痛い……
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い 痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
頭を何度も内側から刃物でえぐられるような痛み。
あまりの痛みに呼吸がままならない。
なんだ…… これ…… ッ発狂する……!!
痛すぎる!!
死ぬ、マジで死ぬ……!
もうダメだ!! 死ぬなら死んでいいから…… この苦痛から開放してくれ!!!!
《……ッピガーーーガガガ……》
ああああああああああぁぁぁぁ!!!
…あ?
薄まっていく痛み。あれか、痛すぎて脳が痛みを遮断したとか?
痛みは薄まって少し冷静になってきた。
体は、指先一つ動かない。
痛みは薄まったが、感じる。自分の命が失われていくことが。
プチンとか言ってたもんな、脳の血管でも切れたのかな。
最近リポ〇タンDとか、カロリー〇イトとか、カップヌード〇とかしか食べてなかったしな。
睡眠も全然取ってなかったし、よく考えるとそりゃ死ぬわな。
《……ザー……ガガッピーーーー……》
ところで、さっきから変な雑音が聞こえるんだが、なんだ?
耳鳴り…… とは少し違うし、電子音のようだけど、パソコンから聞こえてくる音でもなさそうだ。
鼓膜を介して感じている音ではなく、頭の中から直接響いているような……
《……ザザッ…》
《……『解析』により、システム言語の解析に成功しました。今後、システム言語は主言語での再生となります》
………ファッ!?
なんだって?
……あー…… 意識が薄れてきた…… 死ぬ直前の幻聴とか…… だったのか…… な…………
《青桐 恒の心肺停止を確認しました。リンネシステムによる魂の転送を開始します》
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます