話題

「おはよー」

「うっす」

校門前でクラスメイトの花子に会う。優等生だが、始業時間ギリギリに毎度登校してくる。

「いやー、遅刻するかと思ったよ」

朝は弱いらしい。

「そういやさ、聞いた?あの噂」

噂。好きだよな、この手の話題。

「一年間行方不明になってた高校生の話。なんでも、その間の記憶が無いらしいんだよね。見た目とかも外傷無しで、特に変わった点は見受けられないらしいんだ。」

失踪。記憶喪失?

「でも、その人の人格が以前とは全く別のものになってしまったかのように、人が違うらしいよ。なんだか気持ち悪いよねー」

突如として消えた高校生が、行方不明の間、人が変わって戻ってくる。確かに、奇妙な話だ。始業ベルが鳴る。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る