錆色の木曜日

アリサトタカラ

泳ぐ水蓮と歩く金魚の鉢から

静かな夜に

線からはみ出したカラーペンのように、冬の乾いた空気にさらされてめくれたささくれのように、ふっと思い出した時に滲んでツンとするその鼻のように、僕達は毎日をしみるこころと共に生きて何かを思い出す。

思い出して鼻がつまったら暖かい所で同じひとと暖をとる。

手を繋いで静かに目を閉じるのだ。

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