前のエピソード――第一話〜NPC紹介（及川桃矢）〜

だみ：さて次は。

影裏：次のNPC、ということは！

だみ：そう。皆気になってるJK都築京香ちゃんだ！

京香：「はじめまして、結理くん、春見ちゃん。私の名前は都築京香（つづききょうか）だよ。

　巷ではプランナーとか、れねげいどびーいんぐ？　とかって呼ばれてるみたいだけど、私とは何にも関係ないよ。

　どこにでもいる、困ってる人を見捨てておけないだけの、ただの女の子。それが私。

　ちょっと助け方が下手で、こっちに問題の矛先が向いて来たりもするけど。でもやっぱり、放っておけないんだ。

　私と同じように、でももっと上手に人を助ける結理くんのことは似てるなーって思って見てたら、いつのまにか……。う、ううん、やっぱりなんでもない！

　これから大変だろうけど、一緒にがんばろうね、結理くん、春見ちゃん」

春見：一緒に行動するのが楽しみですね。「よろしく……」

影裏：よろしくお願いします！

京香：「よろしくね、二人とも。あと桃矢くんも」

えるみん：ねーねー、だみー。なんか京香ちゃんのキャラ違くないー？

　隣で一緒にパソコンの画面を見ていたえるみんが不満の声を上げる。

だみ：ふふ、そう思ってくれたなら”良かった”よ。もちろんそれにも理由がある。今後の展開で明かすことになるだろうから、今は”この卓のJK都築京香はこういうキャラなんだ”くらいの認識をしておくといいぞ。

えるみん：ふーん？

　小首を傾げながらも一応の納得をみた様子だ。しかし、その疑問も当然だろう。なぜなら──いかに２０年前だからと言っても、古くから存在しているレネゲイドビーイングの都築京香が”高校生であるはずがない”のだ。おそらく同様の疑問が読者諸氏、PLたちにもあるだろう。だが、どうかもうしばらく生暖かい目で見守っていていただけると幸いである。