宇宙戦争中~モブの機動人型戦闘機乗りですが幸運スキルで生き残ってます~
朋 美緒(とも みお)
1;幸運の男
転生物でよくあるファンタジー転生、僕はそれを選ばなかった
「<ガ〇ダ〇>や<〇クロ〇>みたいな大形(おおがた)の人型ロボットを操る戦士になりたい、でも目立ちたくないので下っ端で・・・でもすぐ死にたくないのでよろしく、可愛い彼女も欲しいし~金持ちで不自由なく暮らしたい」
「えーと」
目の前の白い綺麗な天使は困っていた
「無いの?そんな世界」
「ありますけど」
「よろしく」
「解りました、さらに私からこの世界には無いスキルも付けておきます、魔法は無い世界ですが「勘」の様なものがあるのでそれを付けましょう、是非世界を平和に」
「!モブキャラにそんなこと言われても」
「何を言われたって?」
宇宙戦艦の同じ部屋の男が言った
「・・・夢か・・・いや・・・」
「寝ぼけてる場合じゃないぞ警報が聞こえないのか?」
「はっ!ほんとだ」
二人は急いで宇宙戦士用の宇宙服を着ると部屋を出て行く
基本何時でも出れるように着やすいように準備してある。
「第一戦闘配置、敵戦艦2機、空母一隻確認、1時間後に射程圏内に入る戦闘準備」
空母「御影(みかげ)」
機動人型戦闘機、量産型「スサノオ Ⅱ(マークツー)」の乗組員の僕
栞那(かんな) 覚(さとる)
「幸運の男」と呼ばれているが、底辺のモブの一戦闘員(いちせんとういん)だ
結構いいとこのお坊ちゃんだが、5男ともなると家の家督には全く関係ないので、軍人の家系なのもあり、おのずと志願したのだった。
15で志願して今は19歳、経験値は中堅なのだが戦果は出していない・・・・事にしている
(モブのはずが・・・かなり戦闘に貢献してるよなぁ・・・)
チートは機動人型戦闘機のデーター等コンピューターに干渉出来るスキル持ち(僕特有のこの世界に無いスキル)。
それを使って戦果を無かったことにしている。
(目だったら前線に行かされる、後方任務が多いこの部隊居たいんだ~)
覚醒はもの心着いて直ぐ、嬉しくて人型起動兵器の構造や動かし方調べて頭の中では直ぐマスターしてしまった。
入隊したころは、それで将来有望ともてはやされ・・・焦った・・・徐々に周りに追いつかれ追い抜かれ今では底辺・・・・良かった・・・手抜いて・・・ばれなくて良かった~
「幸運の男」その一つ名は僕の居る部隊の生存率がすこぶる良いせいだ
いきなり敵の機動人型戦闘機が機動不良になったり
居るはずのない援軍が居たり、
たまたま、部隊に臨時で優秀な兵士がまざって居たり
前線部隊の生存率が0~30%が一般なのに対し、僕の居る部隊の生存率は80~100%だった・・・
実は全て僕が根回ししていた、この世界でたまに持っている人が居る
「勘」
が凄いみたいで、先読みみたいな事が出来る、コンピューターに干渉出来るので
敵のコンピューターに干渉して動かなくさせたり
部隊を動かしたり
優秀な兵士に指南を頼む名目を進言したり
いろいろとやっての生存率だった。
格納庫に向かう途中、見てしまった憧れのマドンナが優秀な機動人型戦闘機乗りとキスしているのを
「・・・失恋か・・・」
「・・・まあ・・・高嶺の花だったんだよ」
一緒に廊下を、行く同じ部屋の ミカエル田中 が言う
「粉かけてたのに残念だったな・・・」
「行けると思ったんだけどなぁ・・・くそっ」
むしゃくしゃしていた、改ざんを忘れた・・・敵を薙ぎ払ってしまった
「やってしまった・・・まずい」
機動人型戦闘機、量産型「スサノオⅡ(マークツー)」で敵の最新式機動人型戦闘機「オリジン」を30分で撃破
此方(こちら)の最優秀機動人型戦闘機乗りでも3人がかりで2時間かかったのに、3人のうち一人殉職してるのに
「勘」で先の行動が分かるのだ、弱点も見えてしまう・・・勝っちゃいます
とはいえ、機動人型戦闘機、量産型「スサノオⅡ(マークツー)」の普通の性能では先読みがあっても無理で、そこにはもう一つカラクリが・・・じつはこの機体の大元の構想はもう一人の僕がしているんだ。
クライスター・ミゼット
それがもう一人の僕、戸籍をいじって作ったキャラだ、実在はしない
主に発明をするキャラで、商会も経営している従業員1万人の大企業
老後の資金安定の為に作ったのに大きくなり過ぎた、作ったのは覚醒した3歳の頃、16年で宇宙を股にかける大企業に・・・
戦争相手、火星の移民コロニーにも店はある、
火星独立戦争、この戦争はもう10年続いている。
地球からの重税に苦しんだ移民団が蜂起したものだ。
(僕としては、認めてあげればいいのにと思うんだけどな
絶対そっちのほうが得だって、10年も戦争するよりさぁ)
と思ってる覚(さとる)
で、この機体の構想を軍に送ったら、何度か架空の住所に踏み込まれたことがある、
『今度、こんなことをしたら、さらに上の構想は敵に持ってくぞ』
と脅したら、来なくなった・・・ま、陰で捜索はしているだろうが、
今の所大丈夫・・・・
なので、この機体には機動キーともう一つキーがあり、そのキーを打ちこむと、ソフトが変わって性能が10倍になる、でも僕以外は多分使えない、先読みに連動するように作ってあるから、どの機体に乗っても起動するソフトだ・・・・
「やり・・すぎた・・・」
流石に機体はボロボロ、僕も怪我は免れなかった
着艦したら、気を失った
ソフトは自分がコックピットから離れると元に戻るようになっているのだが、
損傷が激しくて元に戻らなかったらしかった
気が付くと、格子の中に居た
「痛~・・・」
怪我は大したことは無く、全身の打ち身と額を少し切っただけだが、打ち身が辛い
「牢か?」
「気が付いたか?」
格子の向こうに艦長が居た
「艦長!痛(つうっ)・・・」
「お前はいったい何者だ!」
「・・・・何があったんでしょう?よく覚えてないんですが」
ダメもとで誤魔化してみる
「お前の事は本部にあずけることになった、移送機が来るまでそこで休んでおれ」
艦長は複雑だった、僕のおかげで何度もピンチを脱していたから、幸運の男、艦全体にも及んでいたから
僕の罪?
・機動人型戦闘機、量産型「スサノオⅡ(マークツー)」のソフトをいじった可能性
・自分の能力をたばかった可能性
・クライスター・ミゼットとの関係(ソフトはミゼット商会が全面的にサポートしていた)
上層部的には3番目が一番だろうな、本人を拘束して開発を進展させたいんだろう、全体的には連合国は押されてるからな・・・
モブの一兵士が忙しくて最近新しい構想送ってないからな~
牢に入って1週間、体も治ってきて孤独に牢でリハビリを始めていた。
先の戦闘で死んだのは、僕が見たマドンナにキスしていた優秀な機動人型戦闘機乗りだった。
この空母一番の使い手だった。
機体と遺体は回収されていた、機体は機密情報だらけだし、遺体も宇宙服に身体に関する情報を集めるシステムが付いているので、モブは回収されないが優秀な兵士は回収される。
(一般兵士も回収して貰えるように何か考えよう・・・)
そう、家族に少しでも遺品や遺体をどんな状態でも返せるように覚(さとる)が考えたシステムだった。
敵の機体も回収されていた、早速コンピュータに侵入して、
回収した敵の機動人型戦闘機のデーターを覗く
すると良い仕組みを発見!
「なるほどそう言う手があったか」
早速ミゼット商会の研究部に、僕独自の周波数でデーターを送付
最新式の機動人型戦闘機に組み入れさせた。
連合軍の生産工場は小惑星帯にある、狙われやすいので移動しているのである。
それからまた、1ヶ月後その機体がこの船にも届いた3機
優秀な機動人型戦闘機乗りはこの船には2人しか居ないが3機で上手く機能するソフトなので乗る人間が居なくても、3機セットだ。
<機動人型戦闘機、新型「武蔵(むさし)」>
残りはOS開発だけだったので、200機生産していた、その中で末端に近い部隊に回してもらえたのは、もちろん僕が手を回したからである。
でもまだ牢の中・・・
上層部では新機体の事で頭がいっぱいでモブの一兵士は後回し
でも艦長が再度お伺いした所、<そのまま連れて来い!>だったらしい
中央基地は火星と地球のだいたい間にある、大きい小惑星を利用した要塞である。
前線からは2ヶ月かかる
地球から火星まで昔は1年かかっていたらしいが、現在は半年で到着出来るようになった
2ヶ月は決して長い時間では無い。
一般に行き来する人は月と5か所ある中継点を経由して火星に行く
そこは非武装地帯と名目上はなっている
闇の輸送やなどは、独自の中継点を持っているらしい、
海賊も出るので輸送船は基本武装している。
ミゼット商会の武装は内緒だか最高の物になっている、真似できない様にだ捕や捕獲されても情報が漏れないようになっている・・・ま、そんなことはありえないのだが。
軍は移動要塞を保有している、数は明らかにされていないが、100は超えると思われる。
(この船にはスパイが居る、まだ誰かはわからないが、このサイレンが証拠だ、突如決まった移動、理由が理由だ重要視される訳が無い、やつらの狙いは新型兵器だ、此処に配属された内容は中央コンピューターには履歴は残っていない、量産型が配置されたことになっている・・・実際に見ていないと分からないはずなのである)
ガチャ
ぼーとしていたら牢の鍵を開ける音
「栞那(かんな) 覚(さとる)出ろ、艦長がお呼びだ艦橋に行け」
「手枷は?」
「何処に逃げる?逃げるのか?」
「いや・・・逃げる理由が無い」
「だろ?休めたか?身体大丈夫か?」
「・・・・もう全快している、額に傷跡は残ったけど」
迎えに来た兵士は整備副長、可愛がってくれる大先輩だ、もうすぐ定年だったはず。
1ヶ月以上牢でごろごろしてたら結構深かった傷もすっかり治っていた。
(確かに拘束されてなければ、身体痛くても無理して皆を手伝っていただろうな僕・・・)
艦橋に行く
「失礼します栞那(かんな) 覚(さとる)参りました」
「栞那(かんな)2等兵、身体は治ったか?」
「・・・はい!完治いたしました」
「額の傷跡、貫禄が出てるじゃないか・・・」
「・・・はぁ・・・」
「栞那(かんな)2等兵、この襲撃どう思う」
「・・・・このままだと全滅でしょうね、戦力差があり過ぎます」
「何か変えると、勝てるのか?」
「はぁ~何が言いたいのでしょうか?如月(きさらぎ)艦長」
「悲壮感が無いからな、何か出来るんだろう?「幸運の男」」
「陰でやろうと思ってたんですが・・・」
「何をする?」
「まず、間宮(まみや)麗華(れいか)を拘束して情報を一切送れないようにしてください。」
艦橋にいる兵士たちがマドンナを拘束しろと言う栞那(かんな)2等兵を振り返る
「スパイは彼女か、!?」
「この艦一優秀な機動人型戦闘機乗りのフレデリック真田が死んだのが腑に落ちなくて、いろいろ考えていたんです、パイロットの食事や飲み物は細かく管理されています、毒を盛るのは不可能です、でも彼女は出撃前彼とキスしてました」
「毒が彼の体から出て来たのをよく知っていたな」
「ちょっと、気になる女性でしたのでミカエル田中に情報を貰ってました、それで毒の話を聞きました」
「大分騒ぎになったからな・・・」
どの艦にも警察の役割をする諜報部員が常駐している、1000人はいる乗組員、トラブルは必ず起きるそのために居るのと、中央のスパイだ。
彼らが動いて間宮(まみや)麗華(れいか)を拘束した。
証拠が無いと叫んでいたが、ピンポイントで大量の艦のゴミの中から間宮(まみや)麗華(れいか)の唾付きの毒付き口紅と解毒剤が見つかった。
「おまえ、なんでピンポイントで・・・」
「計算ですよ、直ぐは捨てないと思いまして、後二人いますからね、最近捨てたとして彼女のエアダストシュートから落ちて、途中から速度が落ちるので、計算すると大体わかります。
ゴミ収集場は無重力なので探しやすくて良かったです。」
「・・・・」
「後どれくらいで接触します?」
「2時間です」
レーダー係りの女性が言った
「次はシステム変更ですね、第二次戦闘配置にしといてください」
「すみません、席変わって貰っていいですか?」
操舵席の少佐に言う
「彼の指示に従え」
艦長に言われ席を立つ
席に座ると空中に透明モニターが大量に現れる、覚(さとる)が言葉を発する。
「システム変更、マスター承認「栞那(かんな) 覚(さとる)」」
<システム変更、音声承認、網膜承認、遺伝子承認・・・お久しぶりですマスター>
「リリコちゃん久しぶり~早速システムGに変更してもらえるかな?」
<かしこまりました、マスター、システムAよりGに変更、
「スサノオⅡ(マークツー)」・・・・・・・取り込み成功、
「機動人型戦闘機、新型「武蔵(むさし)」・・・・・・・取り込み成功、
空母「御影(みかげ)」・・・・・・・と連動成功しました>
「これからこの人工知能リリコちゃんが指示してくれます、でも必ず従う必要はありません、人間の第六感はコンピューターをも超えると思っています、自分の思う戦闘をしてください、あくまで補助として活用してください如月艦長」
周りが呆然としている
「本当にお前何者なんだ?」
「普通のコンピュータが得意な一兵士ですよ・・・それにもう辞める予定で、退職願い出してるんですが・・・来年更新なんで・・・」
「・・・退職してどうするんだ?」
「ミゼット商会には何時でも来てくれと言われてまして、・・・」
「そうか、それほどコンピュータの知識を買われて」
「いえ・・・プラモデル部門です!僕のフィギアも気に入って貰えまして」
「・・・・軍に残れ!」
「えー、死にたくないんです~機動人型戦闘機に乗る夢は叶ったのでもう良いです~」
「とにかく今は生き残らねば!・・・これ!」
と艦長が投げて来たのは機動人型戦闘機、新型「武蔵(むさし)」の鍵
「・・・えぇ?・・・」
「乗れるだろ!」
「・・・・乗れますけど・・・」
「3機一緒に居る必要はあるか?」
「いえ、出撃しなくても大丈夫なんですが・・・」
「お前は自由に動け!単独でも誰かと協力してもいい、お前の願いは全て聞くように隊長らに言っておく」
「・・・二等兵なんですけど僕・・・」
「命令だ・・・」
「はい!機動人型戦闘機、新型「武蔵(むさし)」で出撃します!」
機動人型戦闘機、新型「武蔵(むさし)」専用の宇宙服に着替える
参ったな・・・このヘルメットだとカツラ取らなきゃいけない・・・
「艦長・・・彼に新型など大丈夫ですか?」
副館長が聞く
「今まで此の艦が無事だったのは奴が何かしていたんだ!どんな前線に行っても艦隊の生存率80%以上は可笑しいだろ・・・」
「戦果も他の者が次々と上げて中央に移って行ったじゃないか、優秀な人間が居なくなっても、我々は死んでない・・・それの異常さが分かるか?」
「・・・・」
艦長は栞那(かんな)2等兵の情報の書かれたモニターを眺めてる
(普通の履歴だ・・・・?カツラ?理由が目立ちたくないから?どう言うことだ?)
黒髪のカツラを取る栞那(かんな) 覚(さとる)
その下からは見事な銀髪が現れる、少し赤みがかった茶色い目に銀髪、謎めいた美少年がそこに居た
「おい!覚(さとる)武蔵にの・・・・」
更衣室に現れたミカエル田中がヘルメットをかぶろうとしている覚の髪を見て絶句していた
「お前!俺をだましてたのか!」
「だましてた?何が?」
「だってその髪!」
「あれ?言って無かったっけ・・・悪い忘れてた」
「何だよお前超イケメンじゃん!仲間(モブ)だと思ってたのに・・・」
「目立つだろ?ひいひい婆さんがロシア人でな、覚醒遺伝なんだ、顔はもろ日本人だろ?」
「イケメンのな・・・」
「小さい時はこれでいじめられてな・・・むらにしかならなくてカラーリング出来ないし、で目立たないためにカツラ」
「シャワー普通に浴びてたよな・・・」
「性能いいぞ!今のカツラ」
「内緒な?目立ちたくないんだ、でも武蔵のヘルメットは脳波を感知するから外さないと・・・」
「・・・・何時の間に規格外になっちまったんだ・・・遠い人間になったみたいだ」
「・・・そんな事・・・言うなよ・・・寂しいじゃないか・・・」
ウー
「第一戦闘配置、敵射程圏内まで1時間です、速やかに部署についてください」
「行くぞ!絶対生き残る!皆で!」
「ああ!生き残ろう!」
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