第40話「鋼鉄将軍ハインツ、誇りある戦いの果てに!」~ストーリー構想など~

・ゲノムでの戦いはパーフェクト・ドラグーンが次々とレジスタンス側の勢力を併合しながらバグロイヤーの残党を駆逐しており、実質バグロイヤーの勢力はほぼ駆逐されている状態だった。残りはバグエスパーら超常軍団の勢力を退ける必要があると、既にクロスト、ヴィータスト、スフィンストがバグシュラトの群れと応戦しており、そちらへ急行する。このバグシュラトに搭乗するのがシュラト隊の子供たちであり、シャルと才人、イチは必死に説得するものの、シュラト隊はセントクロス様の命令は絶対だと退くことをしない。ウィンは戦いを強いられるとしても少年兵としてもこれは尋常ではないと評する。イチはせめて戦う術を失わせればどうにかなるかもしれないと提案し、ヴィータストのエレクトリック・トンファーがバグシュラトの武装を次々と破壊するも、戦う術を失ったバグシュラトはシュラト隊によって自爆攻撃を仕掛けてくる。この凄惨な事態にシャルは救えないのかなぁと思わず弱音を吐いてしまう。そんな2機に対してクロストはゼット・フィールドを展開して2機を守る。エクスは本当に許せないのは彼らを操っているセントクロスだと、極力自分たちが手を出すことなく、セントクロスの元へ進軍しようと考えたのだ。最もゼット・フィールドのバリアーに自爆攻撃を仕掛けてくる者も少なくなく、彼らの前身は厳しいものであった。


・そして、ネクストはパーフェクト・ドラグーンに代わりバグロイヤーの残党の梅雨払いを行っていた。アサルト・シュートを駆使して戦っていくが、そのさなか非戦闘員と思われる少女・ロミを発見。すぐさまパーフェクト・ドラグーンへ収容してほしいと伝えるが、ロミはお父さんとお姉ちゃんを止めてほしいと頼んだ。この言葉の意味が理解しがたい玲也だが、ロミの話だと彼の父はハインツとレーブンのようであった。ハドロイドとしてレーブンが改造されたことでハインツは久々に家に帰ってきたそうだが、それはもう家族との永遠の別れを意味するようなものであり、ロミは安全な場所へ逃げろと彼から言われていたらしいが、父と姉がいなくなることは絶対ないと信じて家を守っていたという。これに玲也はアンドリューの事もあり、彼らとの決闘の場へ急ぐ。


・そしてイーテストとアルドストとの対決だったが、彼は怒涛の勢いで攻めかかっていた。ヴァリアブル・シュナイダークローとトマホークを駆使して相手を寄せ付けず、早々にイーテストの右腕を切断してくる程。この様子にイーテストもまたグレーテスト・エッジで頭部を切断するも彼は鬼気迫る勢いでビームランチャーを連射して牽制しながら、ドレインクローをイーテストの背中に突き刺す。ハインツ曰くハードウェーザーの経験が浅い自分としては多少こすい手を使わざるを得ないとの事、エネルギーを消耗させて有利に立ち回ろうとしているのだ。しかしネクストが間に合い、電次元サンダーがドレインクローのワイヤーを切り裂く。そしてネクストからロミのハインツ、レーブンに対してこれ以上戦わないでほしいと呼びかけられる。これにハインツは多少の躊躇が過るのだがイーテストは容赦なくプラズマ・スライサーを駆使してアルドストの左腕を切断する。そして玲也に対して余計な事をするなと窘めながら、ハインツに対して娘を置いてきたのはまぁわかるが、戦場で娘の事に未練があるようなおめぇに俺が負けるわけにはいかねぇと啖呵を切る


「お前にはわかるまい……!家の名誉を、残された家族を守るために私が七大将軍として戦い続けないといけない事を……!」

「わかってたまるかぁ!俺には家も家族もいねぇ独り身だからよぉ……戦場では勝つか負けるか、それだけの戦いの余計な感情を持ち込むんじゃねぇ!!」


さらにアルドストをイーテストが殴り飛ばす。その様子にリタはさすがあたいのプレイヤーだけはあると称し、アンドリューはせめて同じ戦うために生きる者としては地獄極楽一緒にいきてぇなと、イーテストは俺達同然と言わんばかりに反撃へ転じる。しかし、イーテストの左腕もトマホークに切り落とされる。ハインツは吹っ切れた様子であり、レーブンもまた父の様子へ今までの不満が解消されたようにも感じた。彼女は父と同じ戦う道を強いられたが、その道を今こうして歩んでいることは後悔していないと親子が和解したのをハインツは喜ばしく思い、このアルドストが俺たち親子のすべてだとイーテストに向かって叫べば、アンドリューもそれでいいんだよ!とまた嬉しげな様子だった。玲也へアンドリューはおめぇにはこの後の戦いがあるから手出しは無用と釘を刺し、ロミに対して俺たちはおめぇの親父と姉さんを倒すためにここにいるが、あいつらも俺たちを倒そうとして本気で倒そうと攻めかかっていると説く。おめぇもハインツの娘ならその戦いをよく見届けろと檄を送る。


・満身創痍ながらイーテストとアルドストが最後の激突を迎えようとしていた。これにまだ右腕が残されているアルドストはトマホークを手にしてイーテストに切りかからんとするも、目の前でイーテストは体勢を変えてグレーテスト・エッジの後ろ回し蹴りで胴体を斜めに切り裂こうとした。しかしアルドストのトマホークの先端から実体剣が展開されてイーテストを背中から貫かれる。だがギリギリのところでグレーテスト・マグナムを連射してアルドストの胴体をも貫き……両機は玲也達の目の前で相打ち同然に爆破四散した。


・だがアンドリューはリタによって転送銃G1を奪われており、彼に向ってはなって事前に脱出させられていた。グレーテスト・マグナムはアンドリューの思念誘導で行われており、玲也達の目の前にアンドリューが転移した時本人は一体何があったのかわからない状態だったが、目の前で炎上している2機の様子に全てを察して慌ててリタの元に駆け付ける。彼女は既に虫の息同然だったが、同じくハインツとレーブンの元にロミが駆け寄っていた。レーブンは姉として最期まで一緒にいられなくてごめんねと彼女に謝りながらも、父と一緒に和解してもう一緒にいられる事がよかったと彼に向けて言い残して事切れた。仮面が割れたハインツも遅々としてまたロミへ誤りながら、自分たちを倒したアンドリューの事は決して恨むなと言い残した。自分は家族の為、バグロイヤーの為に戦い続けたがあの男もまた譲れない者の為に戦ったに過ぎないと。もう話すのもつらくなってきた、最後に介錯を頼むとアンドリューに託しすハインツ。アンドリューはハインツへ一定の敬意を抱きながらも彼に向って発砲して完全に息の根を止める。


「あたいは本当にあんたの事好きだった、愛してた……けど今はパートナーとしての付き合いであたいは良かったと思うんだな……あたいと一緒じゃない、アンドリューはまだここにいられるんだからさ……」


リタは最期までアンドリューへの愛を抱きながらも、共に戦うパートナーであることを貫いていた。そしてウィンへあたいの体を託す、戦うことが好きなあたいとちがって、やむを得ず戦っていたリタが生きていけるようになるからだ……と彼女の事を案じながら静かに息を引き取る。これにアンドリューは震えながらリタの名前を叫んだ。玲也はアンドリューに言葉をかけようとするのだが、彼はすぐさま立ち上がりウィストへ乗り込もうとする。俺の戦いは確かに終わったかもしれないが、俺たちの戦いはまだ終わっちゃいねぇとネクストのサブプレイヤーとして戦い続けるとの事であった。そして今クロスト、ヴィータスト、スフィンストが超常軍団と戦っている。ネクストは彼らの救援に急いだ。


・一方ガリオとシータはウィンダストの調整を完了していた。天羽院からこれで本当にお前たちが玲也を倒すことが出来るのかとやや懐疑的な様子だが、ガリオは今度こそ信じてほしいと必死で彼に嘆願する。そのウィンダスト・ウィナーは小型化されていたが、ブレストと1対1の対決で勝利する事を前提として再設計されたのだ。天羽院からすればもはや玲也をあいつが仕留めて、自分が秀斗に引導を渡せばよいと考えており、ガリオからすれば玲也を倒したうえでニアを手に入れればよいとの考えでいた。シータはガリオに対してニアへこだわりすぎではないかと窘めるのだが、クローンの俺は同じ玲也のクローンであるシータは兄妹に過ぎない、ただニアは違うんだとの事で、ガリオが自分の事をもう気にかけていない事へ彼女は複雑に思いながらも従わざるを得ないのが自分の宿命と感じていた。


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