過ち去る

この てのひらから

零れ落ちていくものは

美しかった


一瞬一瞬で完結して

もう戻らない世界


愛おしく抱き締めても

擦り抜けていく幻想のように


私の命すら

喪えないかと夢見ていた


自虐に溺れ

すべてを理解したつもりの

愚かな子供だった頃




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