第8話

5月8日 松の日




松といえば



すぐ浮かぶのが、

岩手県陸前高田市の高田松原の


奇跡の一本松


だと思います。

350年にわたって植林されてきた約七万本の松に彩られた見事な公園~陸中海岸国立公園。現三陸復興国立公園~は、日本百景にも指定されていた景勝地だったのですが、2011年(平成23年)の311、

東北地方太平洋沖地震の津波の直撃を受け、ほとんどの松の木がなぎ倒されて壊滅しました。

そんな中、松原の西端近くにいくつかの松が生き残り、中の一本、最後まで頑張った子が有名になったのです。


「奇跡の一本松」。

「希望の松」。


結局枯死してしまいましたが、形はそのまま残されてあります。

幹には防腐処理。

心棒が入り、補強され、枝葉を複製されて、今は形だけ(失礼)立っています。

震災からの復興への希望の象徴。

とは、聞こえはいいけれど、この作業には多額の費用(1億5千万ともいわれています)が投じられたこともあリ、保存の是非を巡る賛否両論は何度も繰り返されました。


そしてさらにこれもまた私、今日初めて知ったのですが、生き残りの松は他に二本ありまして!


かしまの一本松


福島県南相馬市鹿島区で生き延びた子です。

この子も


「奇跡の一本松」


と呼ばれましたが、陸前高田と同じ弱り方で枯死してゆきました。


泉の一葉マツ


南相馬市原町区泉の泉公会堂近くにありまして、こちらはまだ生き生きしているようです。

樹高は約8メートル、根回りは約3メートルで、四方に広がった枝の幅は約14メートル。

他2本に比べてしっかりした体型?(笑)だったのも、幸いしたのではないでしょうか?

クロマツの針葉は通常二本で一対ですが、この木には一葉だけのものが交じっていて、学術的にも貴重らしく、「一葉マツ」の名はそこからついています。


細いひょろ高い二つの奇跡に対し、生き残りそうなー本はどっしりがっしり。

なんだか少しうれしいのは、私だけじゃないと思います。




5月8日 松の日




1989年。

日本の松を守る会が制定。


1981年のこの日、初めて同会の全国大会が開催されたそうです。


日本の代表的な樹木の松をいつまでも大切に保護して行くこと


を目的としているそうです。

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