あまおう
真っ赤なハートをそっと取り出す。舌で触れると冷たい。歯を立てると果汁が滴る。慌てて啜ると思ったより大きな音が出て鼓動が跳ねた。
「ごめん」
訳もなく謝ると、彼女は小さな声で聞いた。
「甘い?」
「甘い」
「そっか。良かった」
照れたように笑うから、思わず見惚れる。舌で触れると温かかった。
2013.02.05 02:42(Tue)
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