第51話 かずはちから

疲れたのでそのままマイホームに直行。

これからは掃除も食事の用意も各自でする必要があるのだが・・・レイン、ユグド、ライが手早くやってくれるので快適に過ごせる。

手早いし、上手い。


今日の晩御飯の担当はライ。

非常に美味しかった。


「みんな、お疲れ様」


みんなに労いの言葉をかける。


「ぽふぽふー、楽しかった!」


パナケアが嬉しそうに言う。

ほんと楽しそうに暴れてたからなあ。


「私も結構楽しかったですよ」


レインが言う。

最後の方、高範囲範囲魔法をとにかく人が居るところに撃っていた。


「たくさん峰打ちできたでござる」


ユグドは後衛ユニット専用の暗殺者になってたなあ。


「ぴきー!クリーピーは非戦闘員!」


十分に暴れてたような。


ライは大人しく微笑んでいる。

かなり容赦ない光線を乱射してたけど。


「まあ、まだ低レベルだから全滅もしちゃったけどな。何時かはちゃんと戦えるようになりたいね」


俺が言うと、


「・・・いえ、☆5なのに、☆7相手にあれだけ戦ったのですから、むしろかなり強かったですよ。普通は☆5をたくさん集めて☆7に向かうのに、☆7が複数体向かってきてましたからね」


レインが否定する。

言われてみれば確かに。


「攻城戦は、如何に集団を集めるか、が重要です。勝敗を決するのは数、です。闘技場の、個人の力を磨くのとは別の考え方ですね」


レインが続ける。

成る程。


「今日はかなりの収入があった。みんなのお陰だ、有り難う」


みんな嬉しそうに微笑む。

特に、ルーンストーンが一気に増えた。

またガチャを回せる。

まだパーティーのユニット数が5体、1枠の空きがあるので、新しいユニットが欲しいなあ・・・


「では、明日に備え寝ようか。おやすみ」


明日はレベル上げ、かなあ。

俺がそう考えながら部屋に戻ろうとすると、ユグドが人化した状態でぴとっと腕に抱きつく。


「今夜は拙者が勤めさせて頂くでござる」


ユグドが耳元で囁いてくる。

ユグドの頭を撫でながら、


「よろしく」


俺はそう呟いた。


--


「ご主人様、起きて下さい」


ユグドが俺を揺する。


「おはよう」


ユグドに軽くキスをすると、起き上がる。


「昨夜は無事お勤めできたでしょうか?」


ユグドが上目遣いで見てくる。

可愛い・・・もう一戦くらい・・・


「可愛かったよ」


ユグドの背中にそっと手を回し、


「朝ご飯ですよー」


レインが叫ぶ声が聞こえる。

仕方がない、着替えよう。


ぶぶっ


・・・ん?

スマホに通知?


「バージョン・・・アップ・・・?」

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