一滴

ぼうばくとした砂漠のなかの

せいひつとした砂粒のように

巨億の生命の群像で

わたしは誕生するだろう


びようまんとした大海原の

ゆうすいとした水滴のように

無窮の宇宙の片隅で

わたしは寂滅するだろう


わたしが生まれるすいより

久遠の砂漠は流転していた

わたしが死した千年後でも

不滅の宇宙は明滅している


わたしが生命の一粒ならば

わたしが宇宙の一滴ならば

たまゆらの生涯を終えようとも

わたしはえいごうに生きるだろう

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