R2.3.1『あ、安部礼司』の感想
昭和オジサン・安部礼司の流儀をご紹介。
初級編。できるだけ流行りに乗っかる。
昔はイキがって、流行に乗ることはダサいとすら思っていた。しかし今となっては、流行に乗っても乗らなくてもオジサンというイキモノはダサい。だから意識して流行に乗ろうとしている安部礼司。
そんな安部礼司は、最近、姫川パイセンがオフィスで持ってきている小さな銀色の筒が気になっていた。ユウちゃんに尋ねると、それは水筒のポケトルだという。2018年発売して100万本を突破した。
流行りに乗りたいオジサンの阿部礼司はさっそく東急ハンズに買いに行く。
物色する阿部礼司だったが、オロナミンCと同じ量しか入らない120mlでは心許ないな、と隣の150mlに変更。しかし150mlでも不安。缶コーヒーより少ない。なら180ml……と思ったけど、それでも不安。しかしそれ以上、大きいサイズはない。
大は小を兼ねる。結局、阿部礼司が購入したのは、2.2リットルで魔法瓶的構造の大容量水筒だった。流行りにうまく乗れない、悲しい昭和のサラリーマンだった。
◇
【A面】
姫川パイセンとアンジュっち。アンジュっちは姫川パイセンに「腐女子ですか」と尋ねる。確かに妄想OLだが答えはNO。
→「婦女子」よりも「腐女子」のほうが市民権を乗っ取った今日このごろ。「生き損ない」よりも「死に損ない」のほうがメジャーになっちゃったし、「死に様」よりも「生き様」のほうがメジャーになっちゃったし。パロった言い方のほうが強くなるのは昔からかな。
◇
パイセンはBL(ボーイズラブ)よりもブロマンス派だった。それはブラザーとロマンスの造語。二人の男同士の友情を描いた作品のこと。昭和世代にはドンピシャの作品だろう。
たとえば部長が阿部礼司に、首からぶら下げている2リットルの水筒の水を飲んだりする。しかもイッキですべて。まさに男のなかの男。
しかしこれはブロマンス的にはNG。もっとシャなりとした優男たちの絡みじゃないといけない。
→ブロマンスっていえば、小説だと「シャーロックホームズ」とか「遙かなるセントラルパーク」とかかな。マンガだと「ここはグリーンウッド」とかかな。どれもこれも古いのは、ブロマンス自体が年季が入っているからだよね。女性版だとエスになるのかな。
たとえば、出向王子と(久しぶりに出てきた)イケテルの話。イケテルは付き合っていた占い師のカノジョと別れてムシャクシャしていた。
別れた理由はイケテルがよくデートに遅れていたから。しかもそれをイケテルは謝らないから。
イケテルが遅刻した理由は仕事。だから謝らないのだという。そんなイケテルに出向王子は、阿部礼司に会え、とアドバイス。
イケテルは阿部礼司と一緒に五十嵐物産にいくことに。それは納期が遅れたことを謝るため。しかしそれは五十嵐物産の社長が、納期を間違っていたから。つまりこっちは悪くない。
しかし阿部礼司は最敬礼で頭を下げて謝った。その美しさを恰好良いと思ったイケテル。
そんなイケテルに直接脳内へ語りかける阿部礼司。ここで昭和オジサンの流儀・中級編。
どんなことがあっても言い訳しない。大人の言い訳は、自分が思っている以上に見苦しい。
この世には恰好良い謝罪がある、ということに気づいた。
→お客様は神様だから、とは言わないけど、相手が悪いのにこっちが謝るってことは、実は間違いを正さない、ってことで、ある意味『不正行為』なんだよね。
それを分かってて謝るんだから怖いわあ。パトレイバーの黒幕・内海の言葉『有利なときほど頭はさげるもんだ』はその通りだね。。
◇
【B面】
やらねば娘。
新商品を完成したアンジュ、パイセン、オモヤマちゃんの三人は、つぎの企画を考えるように部長に言われる。アンジュっちが頭をひねった結果、三人が商品企画を作る過程をアニメ化しようというアイデアに当たる。それは日曜の深夜に偶然やってたアニメ(映像研には手をだすな)を見ていたため。
タイトルは「やらねば娘には手を出すな」。
→なんだか最近サブカルネタが多い気がする。マンガとかアニメとか。そっちがわの脚本の人なのかしら。
◇
しかし需要があるのかと言われれば、ない気がする、とすぐに消沈する。
それからしばらく企画を考えるが、パイセンは上の空。パイセンのノートPCをのぞいて見ると婚活パーティを見ていた。
姫川パイセンはかわいいですよ、とフォローするオモヤマちゃんに、女の子はみんなかわいい、輝いてるか輝いていないか、の違いだ、と至言を放つパイセン。
婚活パーティは行こうとしているのではなくすでに行っていた。そしてそこで色々言われてボーットしていたのだ。
意味ってある? 意味って必要? なんのために仕事がんばってるの? 女は気楽でいいよな、などなど。
女性が輝く社会っていうけど、そこに意味がないとダメなのかな、とふさぎ込むパイセンだった。
→考えこむ、ってことはすでに「意味」がないといけないとダメである、という無意識の答えが自分のなかにあり(常識)、その答えと自分の現状はアンマッチである、と自認しているからじゃないかなあ。自信妄信があれば、答えがなくても悩むことなんてなく一蹴できるんじゃないかなあ。それが良いのかはさておいて。。
◇
最後は大日本ゼネラルあまったれシスターズによるゴメンねコレクション。
・パパが楽しみにしてたがっちりマンデーの録画を消しちゃった(ユウちゃん)
・プロテインに小麦粉入れっちゃった(パイセン)
・噛み倒したり滑り倒したりするけど先に謝っとくね(アンジュっち)
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