9月14日 世の中には何種類かの人間が存在する
セレクション。
雪車町地蔵だ。
タイトルの通り、世の中に何種類もの人間が存在する。
今回は、その中でも特に2種類の人間をピックアップしてみよう。
断片的な情報から漠然とした全体を理解する人間と。
そんなもの見ても何一つ分からないという人間だ。
こういう固い表現をすると途端に難しくなるので、少し砕けた言い方にする。
アニメの総集編を見て、全体がわかる人間と、分からない人間がいる。
そもそも総集編というのが、これまでの振り返り、追いかけてきたひとへの確認や、少しだけ見逃した人への救済処置となる。
まったく見ていなかった人に総集編だけ見せて理解しろというのは、結構な難易度だ。
けれど、世の中にはそれだけでだいたいわかってしまう人がいる。
あいまいな情報をつなぎ合わせて、穴だらけの実像をぼんやりと埋める、そういう人たちだ。
もちろん、その想像したものが完全に正しいとは言えないのだが、多くの場合それはだいたいあっている。
人間の脳みそにはファジー回路なるものがある。
物事をあいまいに理解する高度な情報回路だ。
シミュラクラ現象を知っているだろうか。
∵ ←これを顔として認識する現象を、そう呼ぶのだが、これもファジー回路の力に大きい。
人間の脳髄が持つ、足りない情報を経験から勝手に補い修正する機能。
お察しの通り、これは自動的なものなので、ときにとんでもない間違いを犯したりもするが……多くの日常において、我々を助けてくれる。
一を聞いて十を知るというのは、天才の代名詞のようなものだが、我々は日常的にそれを行っているのである。
ただ、前述したとおり、それは補填する材料があってこそ。
情報が完全にゼロでは、人は穴抜けを埋められない。
これが、断片的な情報から漠然とした全体を理解する人間と、そんなもの見ても何一つ分からないという人間の違いである。
なにを言いたいのかといえば、多くのことを見聞きしてほしいということだ。
それだけで、読者諸氏の眼前に置かれているパズルは、ある日突然完成するのだから。
人生を謳歌したまえという、なんかそういう話である。
以上。
(煙に巻きやがった……)
(まったく逆にゲシュタルト崩壊をおこす人とかもいますからね、この辺でやめとくのが吉ですよ)
(適当言いやがって……)
(はい、それでは、アデュー!)
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