9月11日 山ほどの芋粥、とはいえ芥川でもなし
ボーノ!
雪車町地蔵だよー。
家に帰ったら大なべ一杯に炊けていないご飯が打ち捨てられていた。
これでもかと首をかしげる私に、どうやら何かを作ろうとして失敗した親族が言う。
何とかしてくれと。
何とかしてくれと言われても、アルファー化に失敗強いてしまったコメは、見れば芯が残り、このままでは食べられたものではない。
加えてサツマイモやらなにやら、よくわからないものが混ざっている。
ははん、炊き込みご飯のようなものをつくろうとした結果だなと私は頷いて見せるのだが、この量を廃棄するのはさすがに心が痛む。
そういうわけで、芋粥だ。
半分は、出汁と砂糖、しょうゆなどを加えておじやにする。
数日はこれと付き合うことになるだろうが、是非もない。
作った本人に、せめてものあれとして味見を任せると、なんとかなるもんだなぁとしみじみ言われる。
よし、こいつには一杯食べさせよう。
飽きるまで食わせよう。
そんなひっそりした決意とともに、山ほどの芋粥の付け合わせを思案する……そういう夕方であった。
以上。
(大好きでも食べすぎると飽きる)
(カレーの話ですか!!!)
(違う)
(二日目のカレーの話ですね!!!)
(違うって言ってんだろ!?)
(ヴぁー! それでは、アデュー!)
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